債務整理をしたい方

任売整理後の住宅ローンはどう組むの?専門家が教える住宅ローンの組み方

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任意整理 住宅ローン

任意整理をすることによって借金問題を解決することができても、「その後住宅ローンを利用できないなら困る」、という方も多いでしょう。

独身の方は、今後結婚をして家族のために住宅ローンを組みたいと考えることがあるでしょうし、既に家族がいる人は、すぐにでも住宅ローンを組みたいかもしれません。

しかし、

任意整理をすると、基本的に住宅ローンを利用することはできなくなってしまいます。

任意整理をすると、どうして住宅ローンを利用できなくなるのか、また、再び住宅ローンを利用する方法はないのでしょうか?

今回は、任意整理後の住宅ローンについて、解説します。

1.任意整理をすると、住宅ローンに通らないの?

サラ金やカードローンを使いすぎて借金返済が苦しくなってきたら、任意整理が有効です。

任意整理をすると、高い利息をカットしてもらうことができますし、支払期間も延ばすことにより、借金の支払を楽にすることができるからです。

しかし、任意整理をすると、「住宅ローンを使えなくなってしまうのでは?」と心配されている方が多いのではないでしょうか?

実際に、任意整理をすると、住宅ローン審査にとおらなくなります。

自分で任意整理をする場合には、債権者に対して「任意整理を行います」と通知して取引履歴の開示を求めたときから、住宅ローンを利用できなくなります。

弁護士に手続を依頼した場合には、弁護士が受任通知を送ったときから、基本的に住宅ローンの利用ができなくなります。

このように、任意整理や他の債務整理によって住宅ローンなどの借金ができなくなった状態のことを一般的に「金融ブラック状態」と言います。また別名「ブラック状態」「ブラックリスト」と呼ばれることもあります。

1-1.どんな住宅ローンも利用できないの?

住宅ローンには、たくさんの種類があります。任意整理で金融ブラック状態になると、どのような種類の住宅ローンも一切利用できないのか、以下で見ていきましょう。

●住宅ローン貸付をしている金融機関の種類

住宅ローンの借入先は、さまざまです。住宅ローン貸付事業を行っている金融機関が、いろいろあるためです。

たとえば、三菱東京UFJ銀行などの全国展開している大手のメガバンクもありますし、ネット銀行もありますし、全国の都道府県に存在する地方銀行もあります。また、信用金庫や労働金庫でも住宅ローンを取り扱っています。JAや住宅金融支援機構も住宅ローン融資を取り扱っています。

このように、多くの金融機関が住宅ローン貸付を行っていますが、任意整理をすると、これらのどの機関においても、住宅ローンを利用できなくなります。

●住宅ローンの条件

住宅ローンは、金利の計算方法や支払期間等の条件もさまざまです。

金利の計算方法にも固定金利制と変動金利制があります。固定金利制とは、借入期間中にずっと金利が変わらない契約で、変動金利制とは、借入期間中にときおり金利が見直される契約です。

また、月々の利息支払方法についても、元金均等型と元利均等型という2種類があります。
さらに、住宅ローンは、借入期間が短いものと長いものがあります。短いケースでは10年程度で返済するものもありますし、長いケースでは35年返済などもあります。

このように、さまざまな種類のある住宅ローンですが、任意整理をすると、どのタイプの契約も利用できなくなります。返済金額を落としたり、返済期間を短くしたりしても、住宅ローンに通ることができません。

1-2.弁護士に依頼してもダメ?

任意整理をするとき、債務者が自分で手続を進めたら債権者にうまく丸め込まれる(交渉で不利になる)おそれが高いので、弁護士に依頼する方が多いです。

弁護士は、交渉のプロですし、任意整理の専門家だから、「弁護士に任意整理を依頼したら、うまく交渉をしてくれて、住宅ローンも利用できるようにしてくれないのか?と」期待する方がいますが、このようなことも不可能です。

弁護士も、任意整理後に金融ブラック状態になることまで止めることはできません。

司法書士でも同じです。どのような専門家に依頼しても、任意整理をしたら住宅ローンは利用できなくなります。

1-3.借り換えもできなくなるって本当?

今、住宅ローンを借りている人は、将来引っ越しをするときなどに借り換えをすることがあるかもしれません。
しかし、もし任意整理で金融ブラック状態になってしまったら、金融機関で「新たな借入」が出来なくなるため、こうした借り換えも、できなくなります。

3.住宅ローンを利用したいなら、任意整理前に

以上のように、任意整理をすると、その後は住宅ローンを利用できなくなってしまいます。

ただし、任意整理時にすでに住宅ローンを利用している場合には、解除されることはありません。そこで、今後住宅ローンを組みたいと思っているなら、任意整理前に住宅ローン申請をして、借入を完了してから他のサラ金などの任意整理をすることをお勧めします。

この方法をとると、任意整理後金融ブラック状態になっても、住宅ローンさえ払い続けていれば、マイホームを維持することができるためです。

4.住宅ローンに通らない理由について

それでは、任意整理をすると、どうして住宅ローンに通らなくなってしまうのでしょうか?

以下では、その仕組みを確認していきましょう。

4-1.住宅ローン審査の仕組み

まずは、住宅ローン審査の仕組みを見ていきましょう。各金融機関は、住宅ローンの申込みを受けると、その人について「審査」を行います。

たとえば、申込者の年収や勤務先、職種、年齢などを確認し、貸付を行ったとして本当に住宅ローンを返してくれるのかを調べます。このとき、必ず申込者の「個人信用情報」をチェックします。

個人信用情報とは、個人個人のローンやクレジットカードなどの利用記録を集約した情報です。専門の「信用情報期間」という機関によって、管理されています。

信用情報機関は3つあるのですが、あらゆる金融機関(銀行など)や貸金業者(カード会社など)は、いずれかの信用情報機関に加盟しています。

そして、住宅ローンなどのローン申込みがあると、金融機関や貸金業者は、加盟している信用情報機関に照会を行い、申込人の個人信用情報の内容をチェックします。ここで、「遅延」や「事故」などの問題ある情報が載っていると、信用できないと判断して、審査に落としてしまいます。

4-2.任意整理と個人信用情報の関係

それでは、任意整理をしたら、個人信用情報に何の影響があるのでしょうか?

任意整理をすると、その人の個人信用情報には「事故情報」が登録されます。サラ金やカード会社などに任意整理の開始通知を送ると、通知を受けた貸金業者や金融機関が、それぞれ自社が加盟している信用情報機関に連絡を入れます。すると、通知を受けた信用情報機関が、受けとった情報に応じた事故情報を登録することになります。

事故情報は、任意整理だけではなく、他のどの債務整理手続をとった場合にも、登録されます(ただし、過払い金請求をしただけで手続きが終わったケースをのぞきます)。

そこで、債務整理をすると、金融機関が個人信用情報を参照したときに事故情報を発見されて、その人が過去に債務整理をした事実を知られてしまうのです。このことで、金融機関が用心して、審査に落としてしまうため、債務整理をすると住宅ローンを利用できなくなってしまいます。

これが、任意整理によって金融ブラック状態になる仕組みです。

審査の際に個人信用情報を参照するのは、銀行などの金融機関だけではなく、カード会社やサラ金も同様です。

そこで、任意整理後ブラック状態になると、住宅ローンはもちろんのこと、車のローンやクレジットカードの発行、キャッシングなども一切利用できなくなってしまいます。

任意整理をすると借金問題の解決ができるのは良いですが、こういった金融ブラック問題があることを忘れないようにしましょう。

5.住宅ローンが使えなくても家を購入する方法

任意整理によって住宅ローンを利用できないなら、もはや家の購入はあきらめるしかないのでしょうか?

任意整理後の金融ブラック状態でも、家を購入する方法をご紹介します。

5-1.家族名義で住宅ローンを組む

もしあなたが任意整理をして個人信用情報に事故情報が登録されても、家族の個人信用情報に影響はありません。

個人信用情報は、その名の通り、「個人に対しての信用」に関する情報です。例え、家族であったとしても、個人信用情報が、家族に影響することはありません。

家族に信用力があれば、自由にローンやクレジットカードを利用することができるのです。また、家族が同居でも別居でも問題になりませんし、親兄弟、配偶者、どのような関係でも問題は発生しません。

そこで、配偶者や親兄弟などの家族や親族に信用の高い人がいる場合には、そういった人に住宅ローンを申し込んでもらい、借入をしてもらうのも1つの方法となります。
夫婦であれば、返済方法などにもまったく問題がありません。たとえば、妻が任意整理をしたとき、夫に収入があれば、夫が住宅ローンを借りて、2人で協力して返済を続けていけば良いのです。

これに対し、親族に住宅ローンの名義人になってもらった場合には、別途の対応が必要になるでしょう。住宅ローンの支払金自体は、親族の住宅ローン名義人の口座から引き落とされることになるので、居住している自分が親族に月々の住宅ローン分を支払わなければなりません。

親族に家賃を支払って、家に住まわせてもらうようなイメージです。
また、この場合、住宅の名義は住宅ローンの名義人と同じ(=親族)になってしまいます。そこで、住宅ローンを完済したときには、親族から住宅の名義を移してもらう必要があります。

その際、不動産の贈与とみなされると高額な贈与税がかかってしまうおそれがあるので、注意が必要です。月々の住宅ローン返済分を売買代金の分割払いをみなして売買の形を整えるなどの工夫が必要となります。

また、事故情報が消えた早い段階で、自分で住宅ローンを組み、親族から自宅を買い戻す選択肢もあります。

5-2.自己資金を用意する

2つ目に考えられるのが、自己資金によって家の代金を支払うことです。

ただ、不動産の購入費用は、通常数千万円以上にもなるので、自力でお金を貯めるのは困難です。

自己資金で家を買える場合というのは、たとえば親から高額な遺産を相続した場合や、結婚をする際に相手がお金持ちで高額な持参金をもらった場合、自分や結婚相手の実家が大きく資金援助をしてくれたときなど、一部のケースに限られてくるでしょう。

6.いつになったら住宅ローンを使えるの?

さて、任意整理をすると、本人は金融ブラック状態になるので、住宅ローンを利用できなくなります。しかし、その後も永遠的に住宅ローン審査に通らなくなるわけではありません。手続き後、一定の年数が経過したら、再度住宅ローンを利用できる状態に戻ります。

そのためには、個人信用情報から事故情報を消してもらわないといけません。個人信用情報に登録される情報には、「登録期間」があります。それぞれの信用情報機関において、情報の種類によって、登録期間を定めています。

そこで以下では、任意整理による事故情報がどのくらいの期間登録され続けるのか、確認していきましょう。

6-1.3つの信用情報機関

先ほど、信用情報機関は3つあると説明しました。それぞれの信用情報機関により、事故情報の登録期間が異なるので、まずはどういった信用情報機関があるのかについて確認しましょう。

JICC
JICCは、日本信用情報機構という信用情報機関です。主に消費者金融、サラ金系の会社が加盟しています。

CIC
主にクレジットカード会社や信販会社が加盟している信用情報機関です。

KSC
全国銀行個人信用情報センターという信用情報機関です。

全国銀行協会が母体となって作っている機関で、その名の通り、銀行その他の金融機関が加盟しています。住宅ローンの借入先はこうした金融機関なので、KSCにおける情報登録内容は、住宅ローンを利用したい人にとって極めて重要となります。

6-2.情報交換システム「CRIN」について

信用情報機関にはJICCとCIC、KSCの3つがあり、金融機関が加盟しているのはKSCだとすると、「その他の2機関については、無視しても良いのか?」と考えられます。

また、「そもそも、サラ金やカードでしか借入をしていないなら、KSCには債務整理の通知が行われないはず。だとしたらKSCに事故情報が登録されず、住宅ローンを利用できるのでは?」とも考えられるでしょう。

しかし、残念ながら、そううまくはいきません。3つの信用情報機関は、独立していますが、相互に情報を交換して共有しているのです。その情報共有システムをCRINと言います。

ある信用情報機関の個人信用情報に事故情報が登録されると、基本的に他の信用情報機関にも事故情報が登録されます。
たとえ、サラ金やクレジットカードの債務のみを任意整理の対象としても、結局はKSCにも事故情報が登録されてしまう可能性が高いということにな
ります。

6-3.複数の信用情報機関に加盟している金融機関の存在

加えて問題になるのは、貸金業者や金融機関の中には、複数の信用情報機関に登録しているものが多いことです。
たとえば、カード会社や信販会社の多くは、JICCとCICの双方に登録しています。

また、銀行にもKSCだけではなくCICにも加盟しているところが多いですし、3つの信用情報機関のすべてに加盟している銀行もあります。

そこで、いったんいずれかの貸金業者や金融機関を対象にして任意整理を行うと、サラ金、カード会社、銀行等の業種を問わず、すべての金融機関や貸金業者を利用できなくなってしまうのです。

6-4.任意整理後の事故情報登録期間は?

それでは、任意整理をして個人信用情報に事故情報が登録されると、その情報はどのくらいの期間、保管されるものなのでしょうか?
それぞれの信用情報期間における取扱を確認していきましょう。

JICC
事故情報の登録期間は短いです。だいたい、手続き後5年が経過すると、情報が消去されます。そこで、任意整理をしても、5年程度が経過したらサラ金や消費者金融のキャッシングを利用できるようになります。

CIC
完済後5年間ほど情報が残ってしまう例が多いです。中にはもっと早く情報が消去されることもありますが、基本的には完済後5年となると覚えておきましょう。

KSC
手続き後5年間程度事故情報が残ります。任意整理に限って言うと、CICよりは早く消える可能性が高いです。

6-5.個人再生や破産より任意整理が有利!

任意整理で借金問題を解決しようという方は、個人再生や自己破産と迷っていることも多いのではないでしょうか?

もし、債務整理後に住宅ローンを利用したいと考えているなら、個人再生や自己破産は避けた方が無難です。

それは、KSCにおいて、個人再生や自己破産に対する扱いが厳しいためです。KSCは、多くの銀行や信用金庫などの金融機関が加盟しているので、住宅ローン利用時には非常に重要な信用情報期間です。しかし、個人再生や自己破産をすると、基本的には手続き後10年間、事故情報が残ってしまいます。

そこで、これらの手続きを行ったら、その後10年は住宅ローンを利用できないことを覚悟しなければなりません。

任意整理なら、早くて5年で済むので、大きな違いがあることが明らかです。

もちろん、借金額が多すぎるなどの事情で個人再生や自己破産せざるを得ないケースもあるかもしれませんが、債務整理後に住宅ローンを利用することを考えるなら、なるべく任意整理で解決する方法をおすすめします。

7.金融ブラック状態明けに住宅ローンを利用する方法は?

任意整理をしていったんは金融ブラック状態になってしまっても、その後5年~7年程度が経過したら、事故情報が抹消されて、再度住宅ローンを利用できる状態になります。

その場合、どのような手順で住宅ローン利用を進めていったら良いのか、順番に確認していきましょう。

7-1.まずは、個人信用情報を確認する

任意整理後、金融ブラック明けに住宅ローンを利用するときには、本当に自分の個人信用情報から事故情報が消去されているかどうかが問題です。

5年~7年が経過していても、絶対に情報が消えているとは限りませんし、もし残っていたら、住宅ローンを申請しても通るはずがないので、無駄になってしまいます。

そこで、住宅ローン申請を出す前に、まずは個人信用情報の状態を確認しましょう。3つの信用情報機関では、それぞれ個人信用情報の開示手続きをもうけています。

JICCとCICでは、ネット上や郵送、窓口での情報開示を、KSCでは郵送でのみ,個人情報開示請求を受け付けています。それぞれ、申請を出すときに1,000円程度の手数料がかかります。

●3つの信用情報機関で開示を受けよう!

個人信用情報の開示請求の手続きは、面倒だと感じる方がいるでしょう。

いちいち1,000円もの手数料がかかるのも嫌だと思うかもしれません。そこで、「KSCだけ開示請求すればいいのでは?」と考えることがあります。

しかし、個人信用情報の開示請求をするときには、3つの信用情報機関の全てを対象にすることが重要です。

先ほども説明したように、銀行などの金融機関の中には、KSCとCICの両方や、3つのすべての信用情報機関に加盟しているところが多いからです。

たとえKSCで事故情報が消されていても、CICに情報が残っていたら、その時点で住宅ローン審査に落とされてしまうおそれが高まります。
そこで、こういったリスクを避けるため、必ずすべての信用情報機関で情報の回時を受けて、すべての機関の個人信用情報で事故情報が消されていることを確認してから、実際の住宅ローン申請を行いましょう。

7-2.通りやすい住宅ローンを探す

個人信用情報から事故情報が消えていたら、いよいよ住宅ローンの申請を行います。このとき、どこの住宅ローンに申請を出すかが重要です。

先にも説明しましたが、住宅ローン貸付事業を行っている金融機関には、非常に多くの種類があります。そして、住宅ローンの通りやすさについても、それぞれの金融機関によって違いがあります。

●住宅ローン審査が厳しい銀行

まず、住宅ローンに通りにくいのは、大手のメガバンクや都市銀行などです。こういった銀行は、放っておいても多くの人がローンの申込みに来るので、殿様商売で厳しい審査をしていても、顧客に困ることが少ないためです。

金融ブラック明けの不安な状態で住宅ローンを申請するなら、あまりおすすめではありません。

次に、労働金庫(ろうきん)も、意外と住宅ローン審査が厳しいです。ろうきんは、低金利でローンを組むことができるなど、利用者にとってメリットが大きいので人気が高く、多くの人が審査に申し込むためです。ろうきんは、身近なイメージから「審査にとおりやすい」と思われていることもありますが、実はそうでもないので注意が必要です。

JAも、審査が甘いと噂されていることも多いのですが、実際には厳しめに審査が行われることが多いです。

●住宅ローン審査が甘い銀行

これらに対し、審査に通りやすいのは、地方銀行、信用金庫、設立が新しい銀行やネット銀行などです。

・地方銀行
地方銀行は、全国の都道府県にある、地元に密着した銀行です。たとえば、北海道の北海道銀行、青森のみちのく銀行、神奈川県の横浜銀行、静岡県のスルガ銀行、奈良県の奈良銀行、香川県の百十六銀行など、それぞれの地元に地方銀行があります。

地方銀行は比較的審査が甘く、三井住友銀行などの大手銀行で住宅ローンに落ちても、こうした地方銀行の審査には通ったという話も多いので、一度利用してみる価値があります。

・信用金庫、信用組合
次に、信用金庫や信用組合も狙い目です。これらは、地域に密着した小規模の金融機関です。地元に密着しているため、対応が親切で、親身になって各種の相談に乗ってくれますし、住宅ローン審査も比較的甘いです。

地方銀行よりもさらに審査に通りやすいと言われているので、近くに信用金庫や信用組合がある場合には、是非とも利用してみると良いでしょう。

・新設の銀行、ネット銀行
設立年数の浅い銀行やインターネット専業の住宅ローン会社も、おすすめです。近年、多くの銀行が設立されて、銀行間の競争が激化しています。そこで、新しくできた銀行やネット銀行は、顧客獲得のため、住宅ローンを大量に募集しています。

こういった銀行では、大手都市銀行に対抗するため、ローン審査が甘くなる傾向があります。ネット経由でローンの受注をしているところも多いので、一度試してみると良いでしょう。

・フラット35
政府系金融機関である住宅金融支援機構が実施しているフラット35という住宅ローンがあります。こちらのローンも、審査が甘いと言われています。

実際、過去に任意整理後のブラックリスト状態で、他の地方銀行では住宅ローン審査に落ちた人が、フラット35の住宅ローンに通ったという報告事例もあります(ネット上の口コミサイトにて)。

そこで、地方銀行や信用金庫などでも住宅ローンに通らない場合、フラット35に申請をしてみるのも1つの方法です。

7-3.住宅ローン審査に通りやすい条件を揃える

住宅ローン審査に通るためには、条件を備えることが大切です。

ブラック状態でなくても、住宅ローンには確実に通るわけではないからです。

住宅ローンに通ることは、クレジットカードを作るよりよほど難しいです。このことは世の中のたくさんの人(ブラックではない人)が、住宅ローンに通る方法を調べて四苦八苦していることからも明らかです。

住宅ローン審査に通るためには、以下のような条件を揃えることが重要です。

・年収

年収の低い人に貸付をしても、順調に返済が行われない可能性が高いため、ある程度の年収は審査を通す上で、必要な要素となります。

たとえば年収が100万円未満の場合、住宅ローン審査にはまず通りません。200万円以下でも厳しいです。最低でも250万円以上の年収は必要と考えましょう。

なお、夫婦ともに収入がある場合には、夫婦の収入を合算して住宅ローン申請をすることができます。その場合、連帯債務にするか、連帯保証にするか、ペアローンにするかを選ぶことになります。また、夫婦の収入を足すと、その分多くの借入をすることができます。1人分の年収で借りられる金額では不動産の購入代金に足りない場合には、夫婦で申請をすると良いでしょう。

・返済負担率

返済負担率とは、年収に占める、ローン返済額の割合です。

たとえば、年収が400万円の人で、ローンの年間返済額が100万円の場合には、返済負担率は25%です。なお、この場合の「ローン返済額」には、住宅ローン以外の車のローンやカードローンなども含まれます。

住宅ローンにとおりたいなら、返済負担率はできるだけ下げることが重要です。各金融機関によって返済負担率の限度は異なりますが、たとえばフラット35の場合、以下が基準値となります。

  • 年収300万円未満の場合…返済負担率25%
  • 年収300万円以上 400万円未満…返済負担率30%
  • 年収400万円以上 700万円未満…返済負担率35%
  • 年収700万円以上…返済負担率40%

このように、年収が上がるほど余裕があるので、少々返済負担率が高くても住宅ローンに通りやすくなります。

・勤続年数

住宅ローンに通るためには、勤続年数も必要です。

以前は3年程度が必須と言われていましたが、最近では2年程度の勤続年数でも審査に通ることが増えているようです。

審査が甘い金融機関の場合、勤続年数が2年以下でも住宅ローンを利用できることがあります。ただし、1年以下になってくると、さすがにローン利用は困難になってきます。

・借金、ローンがないこと

住宅ローンを利用したいなら、他に借金がないことが望ましいです。

住宅ローン審査では、銀行や保証会社によって個人信用情報がチェックされます。このとき、他のカードローンやショッピングローン、サラ金などの利用状況を知られてしまうことになります。

他のローンがあってもブラック情報ではないので、それだけで審査に落ちるものではないのですが、他のローンの分、住宅ローン返済が苦しくなることが予想されるので、審査の際に不利になります。特にサラ金やカードローンなどの消費者ローンは、銀行の住宅ローン審査担当者に非常に嫌われているので注意が必要です。大手の都市銀行などの場合、過去に消費者金融を利用していることがわかったら、すでに完済していても審査に落とされることがあるくらいです。

そこで、任意整理後の金融ブラック明けに住宅ローンを利用したいなら、他のサラ金やクレジットカード、カードローンなどを利用する前、個人信用情報がまっさらなうちにローン申請をしましょう。

・自己資金比率

自己資金比率も重要です。自己資金比率とは、不動産の代金のうち、自分で用意する資金の割合です。頭金の部分のことだと考えるとわかりやすいでしょう。

たとえば、3000万円の物件を購入するときに600万円の自己資金を用意するなら、自己資金比率は20%です。
自己資金比率は、高ければ高いほど審査に通りやすくなります。住宅ローンを利用したければ、できるだけ多くの自己資金を用意しましょう。

・勤務形態

勤務形態も住宅ローン審査の対象になります。

有利になるのは、会社員や公務員です。これに対し、個人事業者やフリーランスなどの場合には不利になりますし、契約社員や派遣社員、アルバイトなども厳しくなります。

住宅ローンを利用したいなら、定職に就いて、一定の年数勤務を継続しましょう。

・勤務先の信用

会社員などの場合、どこに勤務しているかも重要です。

公務員や上場企業のサラリーマンは住宅ローン審査にとおりやすいです。これに対し、中小企業や零細企業に勤めている場合には、審査にとおりにくくなります。

・年齢

ローン申込時や完済時の年齢も重要です。できるだけ若い方が望ましいです。特に、完済時年齢が高いと審査に通ることが難しくなりやすいので、注意が必要です。

・健康状態(団体信用生命保険)

住宅ローンを利用するときには、団体信用生命保険という保険に加入します。そこで、健康であることも必要となります。

・物件の担保評価

住宅ローンによって購入する物件の価値も考慮要素となります。

住宅ローンの滞納があったとき、金融機関は物件を差し押さえることによって、貸付金の回収を図ろうとするからです。十分な担保価値がある物件が対象となっているなら、比較的住宅ローンに通りやすくなります。

7-4.複数の銀行に審査を申請する方法も

住宅ローンに申請をするときには、複数の銀行に同時に申請を出すことができます。

住宅ローンには、仮審査と本審査の2つの審査があります。

仮審査には約1~2週間、本審査にはさらに約1~2週間かかります。その後の契約なども合わせると、全体として約1~2ヶ月の期間がかかります。

その間、待っているだけだと時間がもったいないですし、複数の銀行に申込みをして、通ったところと契約をすれば効率的です。
最近では、ネット上で住宅ローンの一括審査(仮審査)を受けられるサービスがあります。

住宅ローン計算

参照元:住宅本舗、住宅ローン一括査定より

こういったサイトを利用すると、各銀行の住宅ローンのプランや金利等を比較することも出来ます。

まとめ

今回は、任意整理後の住宅ローンについて、解説しました。

任意整理をすると、個人信用情報に事故情報が登録されてしまうので、基本的にどこの金融機関でも、住宅ローンを利用することができなくなります。ただし、任意整理後5年~7年程度が経過したら、また住宅ローン審査に通ることができる状態に戻ります。

任意整理後、住宅ローンを利用したいときには、まずは個人信用情報の開示を行い、事故情報が消えていることを確認しましょう。そして、ローン審査が甘そうな金融機関を探して、住宅ローンに通りやすい条件を揃えて申請を出すと良いです。

今回の記事を参考にして、任意整理後でも賢く住宅ローンを利用しましょう。

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