債務整理をしたい方

【永久保存版】3ヶ月で借金0!絶対に知っておきたい自己破産完全マニュアル

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裁判所 2

あなたは「自己破産」と聞いて、どんなイメージを抱きますか?

身ぐるみ剥がされる、会社をクビになる、旅行や引越しができなくなる。

このような誤ったイメージが強い自己破産ですが、実は債務者にとっては一番有利な借金整理が行える手続きなのです。

自己破産を行うことで、約3ヶ月で借金が0円になり、早期の再生が可能になります。

今回は自己破産の概要についてどこよりもわかりやすく説明し、自分で自己破産の手続きを行うためのやり方を紹介していきます。

借金問題に悩んでいる方は、この記事を参考にして早期の再生を目指してください。

Contents

1.自己破産とは約3ヶ月で借金が0円になる債務者にとって一番有利な債務整理

自己破産とは、約3ヶ月~6ヶ月であなたの借金を0円にできる借金整理の方法です。

借金の返済が行えない状態の方は全員利用が可能です。借金の額は関係ありません。

このように、債務者(お金の借り手)にとってはとても有利な借金整理の方法であり、積極的に利用を検討すべき手続きといえます。

まずは、自己破産の利用条件について詳細をみていきましょう。

自己破産を利用するための条件は、借金の返済が「支払不能」の状態にあることだけです。
借金の額は全く関係なく、ただ「支払不能」であれば利用が可能です。

「支払不能」かどうかをチェックする方法は、この記事の「3.自己破産を自分で行う方法で」で詳細なやり方を説明しますが、毎月の収支の残りの金額と利息を比較して、利息と同額、または利息のほうが多いような状況の方は、既に「支払不能」と言えます。

一律の基準は設けておらず、個別に判断される条件ですが、目安としては、現在の借金を3年の分割払いで返済できるかどうかが目安になります。

毎月の収支の残りの金額で、現在の借金を3年の分割払いで返済できない場合は、自己破産を利用できる可能性が高いといえます。

また、もう1つ確認すべき条件は、「免責不許可事由」に該当しないことです。

「免責不許可事由」とは、借金が0円にならない理由のことで、例えばギャンブルや投機等で作った借金は「免責不許可事由」に該当し、自己破産を行っても借金が0円にならない可能性があります。

免責不許可事由として該当する主なものは以下の通りです。

■借金が0円にならない免責不許可事由の主な例

  • 浪費・賭博などが原因で支払不能に陥っている場合
  • 詐欺行為をした場合
  • 財産を不当に減らし、債権者の権利を害した場合
  • 自己破産の手続きにおいて嘘をついた場合
  • 嘘をついて借入をした場合
  • 一部の債権者のみ優先して弁済を続け、他の債権者への支払いを怠った場合
  • 過去7年以内に自己破産をしている場合

免責不許可事由の詳細は、破産法252条に列記されていますが、主な内容は上記の通りです。

ただし、よほど悪質でない限り、「免責不許可事由」とされる可能性は低いため、自己破産を検討することをあきらめる必要はありません。

それでは次に、自己破産で帳消しにできる借金と、自己破産をしても帳消しにできない借金を確認していきましょう。

1-1.自己破産をしても帳消しにできない借金がある

自己破産を行うと借金は0円になりますが、自己破産を行っても帳消しにできない借金があります。

金融機関から借りている借金など、ほとんどの借金は0円になりますが、帳消しにできない借金について内容を確認しておきましょう。

■自己破産を行っても帳消しにできない主な借金

  • 税金
  • 社会保険料
  • 養育費
  • 損害賠償金、罰金
  • 自己破産の申立書に記載漏れのある債権者の借金

これらの借金(負債)は、自己破産を行っても引き続き支払い義務が残ります。

ただし、自己破産を行い支払不能である状況等を鑑み、税金などは支払が免除されるケースもあります。

ここでは、自己破産を行っても帳消しにできない借金があることを理解しておいてください。

1-2.自己破産のデメリットはたった3つしかないことを理解する

自己破産は誤解の多い手続きであり、多くのデメリットがあると考えている人が多いと思いますが、実は3つしかデメリットはありません。

しかも、普通に生活していく上では、まったく影響のないデメリットのため、ほとんどの人にとってはあまり関係がありません。

自己破産を行ったとしても、借金が0円になるだけで、他は今まで通りの生活が送れることを理解しておきましょう。

それでは自己破産のデメリットをみていきましょう。

自己破産を利用することで被るデメリットは3つだけです。

■自己破産を利用することで被る3つのデメリット

  1. 5年~10年の間、金融機関からお金を借りることができなくなる。
  2. 5年~10年の間、クレジットカードを所有できなくなる。
  3. 自己破産の手続き期間中である約3ヶ月~6ヶ月の間だけ、資格や職業の制限を受ける。

自己破産を利用すると、上記3つのデメリットを被ります。

普通に生活していく上で、お金を借りられなくなることと、クレジットカードを所有できなくなることは、大したデメリットではありませんね。

また、自己破産以外の債務整理を行った場合でも、5年~10年程度、同じくお金を借りることやクレジットカードの所有ができなくなるため、自己破産だけに限ったデメリットではありません。

なお、あなたが自己破産しても、配偶者や子供はお金を借りることができますし、クレジットカードを所有できますので心配は無用です。

また、3の自己破産の手続き期間中である約3ヶ月~6ヶ月程度の間だけ、資格や職業の制限を受ける点についても、この制限は借金の免責許可(借金が0円になること)が下りた後は解除されます。

例えば、弁護士や宅建の資格を自己破産によって一時的に失う形になりますが、約3ヶ月~6ヶ月後の借金の免責許可の後は、再び資格が元通りに戻ります。

資格を失ってしまうと誤解している人は多いですが、資格は元に戻るため、安心してほしいと思います。

自己破産の手続き期間中に制限を受ける主な資格や職業の一覧は、NPO法人消費者サポートセンター様が運営する「クレサラ被害者の会」というホームページで確認できますので、内容を確認してみてください。

■NPO法人消費者サポートセンター様が運営する「クレサラ被害者の会」

なお、一時的ではありますが、仕事が行えなくなることで、信用を失うリスクがあることも十分注意してください。また収入が途絶えるため、収入が途絶えた場合の対策も事前に考慮した上で、自己破産の利用を判断するようにしましょう。

1-3.怖がる必要はない自己破産の実態 自己破産をしても失うものはほとんどない

自己破産といえば、身ぐるみを剥がされるイメージがありますが、この点について実態がどうなのかをみていきましょう。

結論からいってしまうと、自己破産を検討している大多数の方は失うものがほとんどないといえます。

自己破産を行うことで、処分の対象になる財産は、この記事の「2.自己破産を行っても手元に残せる総額99万円以下の自由財産とは?」で説明する99万円を超える金銭と、単品で売却した際に20万円を超える日用品全てです。

よって、今あなたが利用している日用品は全く処分されない可能性が高いということです。

例えば、20万円以上で購入した家電であっても、中古で売る場合に20万円以下であれば、処分されません。

今あなたが利用している日用品や家電製品で、単品で売却した際に20万円を超える商品があるでしょうか?

恐らくないと思います。よって処分されることはありません。

車についても、評価額が20万円を超えない場合は手元に残すことが可能です。

現金や預貯金についても、総額で99万円以下に収まる場合は、すべての現金を残すことが可能です。

このように、自己破産を検討している大多数の方は失うものがほとんどないケースが多く、自己破産をしても今まで通り快適な生活を送ることが可能であることを知ってもらいたいと思います。

1-4.自己破産の費用は自分で行えば約3万円でできる

自己破産の手続き費用は、自分で行うことで約3万円の費用で行うことが可能です。

ある程度の勉強が必要になりますが、費用を節約したい方は自分で行ってみましょう。

この記事の「1-7.自己破産の「同時廃止」と「管財事件(異時廃止)」の振り分け基準の目安」で説明しますが、あなたが99万円以上の財産を残した状態で破産をしてしまう場合などは、あなたの自己破産は「管財事件」として取り扱われ、自分で行う場合でも、手続き費用が20万円以上発生するので注意してください。

弁護士に依頼する場合は、弁護士費用だけで別途30万円程度の費用が必要になります。

この記事の「3.自己破産を自分で行う方法」で手続きの内容を確認した上で、自分で行って安く済ませるか、弁護士に依頼するかの判断を行うようにしましょう。

1-5.借金が0円になるまでに要す期間は約3ヶ月~6ヶ月

自己破産を申し立てて、あなたの借金が0円になるまでの期間は約3ヶ月です。

裁判所によっては6ヶ月程度かかるケースもあります。

他の債務整理では最低でも3年以上の期間を要しますが、自己破産であればわずか3ヶ月~6ヶ月で決着がつきます。

早くすっきりして再起したい方は、やはり自己破産がおすすめになります。

ただし、この記事の「1-7.自己破産の「同時廃止」と「管財事件(異時廃止)」の振り分け基準の目安」で説明するように、自己破産が管財事件となり弁護士が介入する場合は最低でも約6ヶ月程度の期間を要します。

※自己破産に要する期間については【自己破産を検討している方へ】全体のスケジュールと必要な期間を確認しようの記事で詳しく解説していますので参考にしてください。

1-6.自己破産を行う一番良いタイミングは不動産を売却した後

自己破産を行う一番良いタイミングは、不動産を売却した後です。

理由は、不動産や20万円を超える資産価値のある財産を所有した状態で破産すると、手続き費用が高額になるためです。

もともと不動産を所有して「いない」方は関係ありませんが、まだ不動産を所有して「いる」方は、まずは「任意売却とはあなたの借金問題を解決する突破口の1つ」を読んで、不動産の売却が終わった後で自己破産を検討するようにしてください。

1-7.自己破産の「同時廃止」と「管財事件(異時廃止)」の振り分け基準の目安

自己破産は、「個人の破産」と「法人の破産」があります。

この記事では、個人の破産を考えている方向けに記事を作成していますので、「個人の破産」について説明しています。

「個人の破産」には、手続き費用の安い「同時廃止」と、手続き費用の高い「管財事件(異時廃止)」の2種類があり、この記事の「2.自己破産を行っても手元に残せる総額99万円以下の自由財産とは?」で説明する自由財産の額の違いであなたが利用できる破産の種類が異なってきます。

「同時廃止」では手続き費用が3万円と安く済みますが、「管財事件」になると手続き費用が20万円以上発生してしまうため、どのような基準で手続きが振り分けられるのかをしっかり理解しておきましょう。

それでは、自己破産が「同時廃止」になるか「管財事件」になるかの振り分け基準の目安をチェックしておきましょう。

■自己破産が「同時廃止」になるか「管財事件」になるかの振り分け基準の目安

基準1:管財事件の費用である最低20万円以上を支払えるかどうか

基準2:下記記載の7種類の財産の評価額が、それぞれ20万円以上かどうか

評価の仕方は、この記事の「2-3.自由財産の評価方法」で詳しく説明します。

(7種類の財産)

  1. 預貯金
  2. 保険の解約返戻金
  3. 退職金(支給見込額の1/8相当額)
  4. 敷金・保証金
  5. 電話加入権
  6. 過払金返還請求権

基準3:基準2でチェックした財産と、手持ちの現金の合計額が99万円以上かどうか

主な振り分け基準の目安は以上の3つです。

これらの基準を鑑み、「同時廃止」にするか、「管財事件」にするかが決まり、「管財事件」になると、自己破産の手続き費用が自分で行う場合でも最低20万円以上発生します。(弁護士に依頼する場合は別途弁護士費用が約30万円発生します。)

それでは具体例を5つみて理解を深めていきましょう。

■同時廃止と管財事件の振り分けの5つの例

例1:現金10万円、車9万円→同時廃止OK

(考察)
手持ち現金もほとんど無い状態であり、管財費用も支払えないことから同時廃止になる可能性が高いです。

 

例2:現金10万円、預貯金19万円

→同時廃止OK

(考察)
預貯金は20万円以下であり、現金と併せても29万円と高額ではないため、同時廃止になる可能性が高いです。

尚、預貯金が20万円を超えるケースでも、預貯金(定期預金を除く)を現金と同様の扱いをする裁判所もあり、20万円を超えていても直ちに「管財事件」に移行しないケースもあります。

 

例3:現金10万円、預貯金10万円、保険の解約返戻金40万円

→管財事件

(考察)
現金、預貯金、保険の解約返戻金の合計額は60万円であり、99万円以下になっていますが、保険の解約返戻金が20万円以上あるため、「管財事件」に移行されます。このような場合は、この記事の「2-4.自己破産を行う前に事前に対処しておく6つの財産」を参考にして事前に対処を行うようにしましょう。

 

例4:現金40万円、預貯金15万円、車15万円、保険の解約返戻金19万円

→同時廃止OK ただし、財産が比較的多いため、生活に必要不可欠である事情が必要になる場合があります。

(考察)
財産の合計額は89万円で、99万円以下に収まっていますが、管財費用の約20万円を支払える余力があると判断され、管財事件に移行するケースもあります。生活に必要不可欠である事情等を予め用意して、同時廃止が行えるように準備を行いましょう。

 

例5:現金70万円、預貯金20万円、保険の解約返戻金20万円

→管財事件

(考察)
財産の合計額が110万円であり、99万円を超えるため、管財事件になります。このような場合は、この記事の「2-4.自己破産を行う前に事前に対処しておく6つの財産」を参考にして事前に対処を行うようにしましょう。

以上5つの例を確認しましたが、理解は深まりましたでしょうか?

同時廃止と管財事件の振り分け基準は目安であり、裁判所ごとで振り分け基準が異なるため、自分で自己破産を行う場合は、事前に裁判所の振り分け基準を確認するようにしましょう。

自己破産の概要説明は以上になります。

次に、自己破産を行う上で最も気になる「手元に残せる財産」について詳細を確認していきましょう。

2.自己破産を行っても手元に残せる総額99万円以下の自由財産とは?

自己破産を行っても手元に残せる財産のことを「自由財産」と呼び、自由財産は大きく以下の2つに分けることができます。

■自己破産を行っても手元に残せる「自由財産」

  1. 総額99万円以下の金銭
  2. 単品で売却した際に20万円を超えない日用品全て

このように、総額99万円以下の金銭と、単品で売却した際に20万円を超えない日用品全てを手元に残せます。

それでは、自由財産の詳細をみていきましょう。

自由財産その1:総額99万円以下の金銭

総額99万円以下の金銭とは、原則すべて「現金のみ」として取扱いがされてきましたが、現在は、現金以外の財産も、この99万円以下の自由財産に含めて良いとする運用がなされています。

これを、「自由財産の拡張」と呼びます。

自由財産に含めることができる現金以外の財産は、預貯金、車、保険の解約返戻金、退職金(支給見込額の1/8相当額)、敷金・保証金、電話加入権、過払金返還請求権の7種類です。

これら7種類の財産を、自由財産に含めるためには、各財産の評価額が概ね20万円以下という目安があり、20万円以下であれば、自由財産に含めることが可能です。

現金と、現金以外の7種類の財産の合計額が99万円以下であれば、すべての財産を手元に残せることになります。

なお、預貯金(定期預金除く)については、裁判所によっては現金と同様の扱いをする裁判所もあり、20万円の目安が関係ないケースがあります。よって、預貯金50万円、手元の現金10万円といったケースでも、その全額を手元に残せるケースもあります。

少し例をみてみましょう。

例えば、あなたが現金50万円、車(評価額20万円)、預貯金8万円を所有している状態で、自己破産をしたとします。

この場合、現金50万円は全て残せますし、車と預貯金についても、20万円以下の評価額であり、現金と併せても99万円を超えないため、原則すべての財産を残せることになります。

それでは、あなたが現金50万円、車(評価額30万円)、預貯金30万円を所有している状態で、自己破産した場合はどうなるでしょうか?

この場合、現金50万円は全て残せますが、車は売却する必要がでてきます。また預貯金30万円の取扱いについては、全額残せるケースと全額残せないケースに分かれます。なぜ、残せる場合と残せない場合にケースが分かれるかというと、各裁判所によって運営方針が異なるためです。よって、事前に引き出すなどの対策を講じておく必要があります。

99万円を超過してしまう場合は、99万円以上の部分は原則没収されてしまいます。

ただし、特段の事情が認められる場合に限り、99万円を超える拡張が認められているケースもあります。

99万円を超える拡張が認められるケースの特徴は「2-2.99万円を超える拡張が認められるケースの特徴」を参照にしてください。

自由財産その2:日用品などの生活必需品

自由財産の2つ目は、家具・家電などの日用品全般です。

自己破産を行っても、基本的にすべての家具・家電などの日用品は残せます。

自己破産で取られてしまう家具・家電などの日用品は、「単品」で中古として売却する場合に20万円以上の価格がつく日用品だけです。

「単品」と「売却する場合」いうところが大切です。

例えば、購入価格が30万円のパソコンを売却する価格が10万円で、60万円で買ったピアノを売却する価格が19万円の場合は、いずれもそのまま残すことが可能です。

要するに、どんなに高額な購入価格であっても、現時点で売却する時に単品で20万円を超えるかどうかをチェックされます。

中古として売却する場合に20万円以上の価格がつく日用品があれば売却する必要がでてきますが、ほとんどの方は関係ないと思います。

以上が自己破産を行っても手元に残せる財産(自由財産)に関する概要です。

それでは次に、自由財産に関する注意点を確認していきましょう。

2-1.自由財産の注意点

自己破産を行っても手元に残せる99万円以下の自由財産を理解する上で注意する点をみていきます。

現金については問題ないですが、自由財産の拡張対象である預貯金、車、保険の解約返戻金、退職金(支給見込額の1/8相当額)、敷金・保証金、電話加入権、過払金返還請求権の7種類については注意を要します。

具体的には、各財産の評価額が20万円を超える財産については、20万円を超えた部分だけではなく、全てを没収してしまう裁判所があることです。

もちろん、20万円を超えた部分のみを没収する裁判所もありますが、注意する必要があります。

対策としては、「2-4.自己破産を行う前に事前対処しておく6つの財産」でチェックするようにしましょう。

2-2.99万円を超える拡張が認められるケースの特徴

自己破産を行っても手元に残せる財産は99万円以下と説明してきましたが、99万円を超える場合はどうなるでしょうか?

この場合、原則として99万円を超える部分はすべて裁判所に没収され、借金の弁済に充当されます。

しかし、以下のような理由がある場合は、99万円を超える自由財産の拡張が認められているケースがあるため、そのようなケースはどのような要素がチェックされているかを確認しておきましょう。

■99万円を超える自由財産の拡張が認められるケースでチェックされる5つの要素

  1. 収入を得る見込みがあるかどうか
  2. 本人が高齢であるかどうか
  3. 本人・親族が病気・障害で、介護などの経済的負担が大きいかどうか
  4. 高額の医療費が発生するかどうか
  5. 保険を解約してしまうと保険の再加入が難しいかどうか

これらの5つの要素を鑑み、99万円を超える自由財産の拡張の可否が判断されています。

仮に、上記5つの要素を鑑みた結果、99万円以上残す必要性があると判断されれば、例えば手元に300万円のお金を残しながら自己破産を行うことが可能になります。

条件に該当しそうな方は、裁判官や弁護士に相談してみましょう。

なお、99万円以上のお金を残しながら自己破産をする場合は、必ず「管財事件」の取扱いになり、自己破産の手続き費用が高くなりますので、その点は注意するようにしてください。

2-3.自由財産の評価方法

自己破産を行っても手元に残せる99万円以下の自由財産の、各財産の評価方法をみていきましょう。

各財産の評価額が20万円を超えるかどうかがベンチマークになるため、評価方法を把握して、20万円を超える場合は事前に対策をとっておくようにしましょう。

■現金・預貯金・保険の解約返戻金の評価方法

これらの財産は、そのままの金額が評価額になります。

現金50万円であれば、評価額も50万円になります。

保険の解約返戻金の金額を把握するには、保険会社に連絡を入れて「解約返戻金に関する証明書」を発行してもらうことで調べることができます。

■車の評価方法

ローンを完済した車、現金購入した車は、中古車の買取り価格の査定をしてもらいます。インターネットを利用して中古車業者の一括査定の見積を取得しましょう。

中古車業者が提示する買取り価格が20万円以下あれば、そのまま車を所有することができます。

また下記2つの条件を満たす車は、見積を取らなくても、評価額を0円とみなせることになっています。

(評価額を0円とみなせる車)

条件1:初年度登録から7年経過している普通自動車、または初年度登録から5年経過している軽自動車・商用の普通自動車

条件2:新車時の車体本体価格が300万円未満の国産車で、損傷状況等からみて価値がないと判断できる車

一応このような条件がありますが、「損傷状況等からみて価値がないと判断」することは解釈が人によって異なるため、車の評価は、中古車業者の一括査定の見積を取得しましょう。

なお、ローンが残っている車は、自己破産を行うことで車を回収されてしまいます。

■退職金の評価方法

退職金の評価は、支給見込額の1/8相当額を評価額としてみなします。

1/8相当額で評価する理由は、退職時までの解雇等のリスクを考慮しているためです。

よって、もうすぐ定年退職で、退職金をもらえる可能性が高い場合は、支給見込額の1/4相当額に近い金額で評価されるケースもあります。(退職金の3/4相当額は、差し押さえ禁止の財産です。)

■敷金・保証金の評価方法

敷金・保証金の評価方法は裁判所によって異なり、契約書上の金額をそのまま評価額とする場合と、60万円を控除した金額を評価額とする場合があります。

■電話加入権の評価方法

電話加入権の評価方法も裁判所によって異なり、0円~1万円程度と評価します。

いずれにせよ大きな評価額にはならないため、気にする必要はありません。

■過払金返還請求権の評価方法

過払金返還請求権の評価方法は、目安になりますが、既に回収済の過払金の額、または返還額・返還時期について合意を行った額が、過払金返還請求権の評価額になります。

以上が各自由財産の評価方法になりますが、裁判所ごとで運用方法が異なるため、自分で自己破産を行う場合は、事前に裁判所の運営方針を確認する手続きをとるようにしましょう。

2-4.自己破産を行う前に事前に対処しておく6つの財産

2-3で評価を行った自由財産について、20万円以上の評価がつく自由財産について事前の対処をみていきましょう。

1-4の自己破産の手続き費用のところでも説明しましたが、「20万円以上の評価がつく自由財産」を所有した状態で自己破産をしてしまうと、手続きが異時廃止(管財事件)に移行してしまい、手続き費用が高額になってしまうデメリットがあるため事前に対処をする必要があります。

家具・家電などの日用品全般であれば、中古で売却した時に20万円を超えることはまずないでしょうから、注意すべきは、以下の6つの財産に関する取扱いです。

■自己破産を行う前に事前に対処しておく6つの財産

(自由財産ではない財産)

  1. 不動産
  2. 有価証券

 

(自由財産)

  1. 預貯金
  2. 保険の解約返戻金
  3. 退職金

これらの財産について、自己破産を行う前の対処方法について詳細な内容をみていきましょう。

対処する財産その1:不動産は自己破産を行う前に事前に売却を行う

不動産については、自己破産を行うことで処分されてしまいますので、事前に処分をした上で自己破産の利用を検討するようにしましょう。

理由は、1-6でも説明しましたが、自己破産の手続き費用が高額になってしまうことを回避するためです。

まずは「任意売却とはあなたの借金問題を解決する突破口の1つ」を読んで、不動産の売却が終わった後で自己破産を検討するようにしてください。

対処する財産その2:有価証券の取扱い

有価証券は自由財産ではなく、自己破産を行うことで全て処分されますので、予め処分を行い、生活費や破産の手続き費用に充当するようにします。

なお、非公開の株式で、評価額が0円になるような場合は、特に処分する必要性はありませんので、そのまま保有した状態で自己破産を行っても問題ありません。

有価証券の評価方法は以下のやり方を参考にしてください。

■有価証券の評価方法

株券やゴルフ会員権の評価方法は、株券は、市場で売買されている場合は直近の時価相当額が評価額になり、ゴルフ会員権についてもゴルフ会員権の時価が評価額になります。

ゴルフ会員権の時価を把握するには、ゴルフ会員権の発行元に連絡して「時価評価証明書」という書類を発行してもらうことで調べることができます。

株券について、市場で売買されていない株券の場合は、1株当たり純資産額を算出します。

1株当たり純資産額とは、会社が発行している株式総数に対して、どれくらいの純資産があるかを示す指標です。

計算方法は、以下の通りです。

■1株当たり純資産額の計算方法

1株当たり純資産額 = 純資産(資産-負債)÷ 発行済株式総数

例えば、会社の純資産が1000万円で、発行済株式総数が100株の場合、1株当たりの純資産額は10万円ということになります。

あなたが、この会社の株券を10枚所有していれば、10万×10枚で100万円の評価となります。

なお、資産より負債が多い状態の会社の1株当たり純資産額は0円になるため、一旦、評価額を0円としてしまって差支えありません。

対処する財産その3:車は査定金額が20万円以下であればそのまま所有できる

車の取扱いについては、車のローンが残っている人は、自己破産をすることで車は引き揚げられてしまいますので注意してください。

次に、ローンを完済した車、現金購入した車は、中古車の買取り価格の査定をしてもらいます。インターネットを利用して中古車業者の一括査定の見積を取得しましょう。

中古車業者が提示する買取り価格が20万円以下あれば、そのまま車を所有することができます。

注意が必要なのは、あなたが購入した価格は関係なく、あくまでも今売る時の価格が20万円以上かどうかです。

もし、20万円以上の査定であれば、自己破産をすることで車を売却する必要があります。

なお、査定が20万円以下で、車が残せる場合は、中古車業者からもらった査定書は自己破産も申立て時に使用するので、保管しておいてください。

対処する財産その4:預貯金は銀行口座から事前に引き出すようにする

預貯金がある場合は、自己破産を行う前に引き出しておきましょう。

銀行の預金口座に置いてある状態だと、その銀行から借入をしている場合、すべての預金が差し押さえられてしまうため、預金口座から全額引き出し、手元に置いておいておきましょう。

預金口座に20万円以上の預金がある場合は、自己破産の手続き費用に充てたり、使い古しの家電を買い替えたり、滞納していた公共料金の支払いに充てるなどして使用しておき、事前に有効活用するようにしましょう。

車のローンが残っている人などは、預金口座から引き出すお金を利用して、ローンは一括弁済しておきましょう。

そうしなければ、先述の通りローンが残っている車は引き揚げられてしまいます。

自己破産の手続きの際に、自己破産の手続き前に高額な預金が引き出されている点について突っ込まれても、99万円までの部分は当面の生活費のため、残りの部分は自己破産の手続き費用に充てたり、使い古しの家電を買い替えたり、滞納していた公共料金の支払いに充てるなどして使用したと正直に説明してOKです。

注意する点としては、預金口座が複数ある場合は、すべての預金口座の口座残高を合計して20万円以上になるかどうかをチェックされる点です。

仮に、すべての預金口座の口座残高合計額が21万円になる場合、この21万円は全て裁判所に没収されてしまうケースがあります。

よって、このような事態が生じないように、預金については原則すべて引き出すことで事前対処を行いましょう。

対処する財産その5:保険の解約返戻金の取扱い

貯蓄タイプの保険契約を行っている場合は、保険を解約した際に貰える解約返戻金に注意します。

親が自分名義で保険をかけてくれている場合は、見落としてしまうケースが多いため、実家にも連絡をして事前確認をきっちり行いましょう。

解約返戻金の額は、保険会社に連絡をすれば教えてもらえるので、解約返戻金の額を確認して20万円以上かどうかを確認します。

20万円以上ある場合は、保険を直ちに解約するのではなく、まずは「契約者貸付」という制度がその保険で利用できるかどうかを確認します。

「契約者貸付」とは、解約返戻金の一定範囲内でお金を貸してくれる制度です。

「契約者貸付」の制度が利用できる場合は、保険会社に出向くことですぐにお金を借りることができます。

借りたお金は、生活費や破産の手続き費用に充当するなどして、有効活用しましょう。

裁判官に解約返戻金のことを突っ込まれた場合でも、「契約者貸付」でお金を借りているため、解約返戻金は20万円以下しか無い旨を伝えれば問題ありません。

「契約者貸付」の制度が無い場合は、保険を事前に解約して、解約返戻金を生活費や破産の手続き費用に充当しましょう。

対処する財産その6:退職金の取扱い

退職金は、先述の通り、支給見込額の1/8相当額を評価額としてみなし、20万円を超えるかどうかをチェックします。

よって、160万円以上の退職金が見込まれる方のみ、注意する必要があります。

160万円以上の退職金が見込まれる場合は、まずは退職金の種類を確認しましょう。

退職金の中には、差し押さえが禁止されている種類の退職金があり、以下の4種類は差し押さえが禁止されています。

(差し押さえが禁止されている退職金)

  • 中小企業退職金共済制度の退職金
  • 確定給付企業年金
  • 確定拠出年金
  • 社会福祉施設職員等退職手当共済制度の退職金

上記4種類の退職金の場合は、160万円以上あっても、差し押さえられる心配は不要です。

その他の退職金の場合は、160万円を超える部分の1/8相当額を積み立て、債権者へ弁済する必要が発生します。例えば、退職金が800万円ある場合、1/8相当額である100万円を月々の収入から積み立て、債権者へ弁済を行います。

あまりにも積立金が高額になってしまう場合などは、親族の協力を得て、積立金を一括で支払ってもらうことで、早期の破産手続きの終結が可能になります。

以上が、自由財産に関する説明です。

3.自己破産を自分で行う方法

それでは自己破産を自分で行う方法をみていきましょう。

自己破産を自分で行う場合に一番大変な作業は、自己破産の申立書の作成です。

申立書の作成がクリアできれば、8割~9割の手続きは完了したと思ってもらって大丈夫です。

それでは、自己破産の申立書を作成するための事前準備をまずは行っていきます。

少し面倒な作業ですが、自己破産を行う場合は必ず行う必要のある作業ですので、この記事を参考に準備を進めてみてください。

自己破産の申立書を作成するための事前準備は以下4つの手順で進めていきます。

■自己破産の申立書を作成するための事前準備を行う4つの手順

手順1:お金を借りている債権者の情報を一覧表にまとめる

手順2:借金総額と借金の利息を確認する

手順3:収入と支出の金額を確認して、あなたの収支状況をチェックする

手順4:借金の返済が可能かどうかをチェックする

順番に内容をみていきます。

手順1:お金を借りている債権者の情報を一覧表にまとめる

お金を借りている債権者(お金の貸し手)の情報を一覧にまとめていきます。

情報の項目は、債権者の名前、住所だけ一旦間に合います。

債権者の名前は正式な社名で記載し、住所は本社か支店・営業所を記載していきます。

銀行から借りている場合は簡単ですが、クレジットカードの借金がある方は注意しましょう。

VISAカードといっても、VISAカードが貸し手とは限りません。

カードの裏面に記載してある「カードの発行会社」が債権者(お金の貸し手)になります。

債務整理で利用する大切な書類になるため、きっちり債権者(お金の貸し手)の情報をまとめていきましょう。

また、この手順で注意すべき点は、お金を借りている債権者を見落とすことです。

例としては、連帯保証人になっている借金や親族・友人間の借金などです。

これらの借金も忘れずに債権者の一覧表に記載していきましょう。

記載漏れが無いように十分チェックするようにしましょう。

手順2:借金総額と借金の利息を確認する

次に、各債権者からいくらの借金があるのか、また借金の利息はいくらなのかを確認していきます。

借金の残高と利息の確認方法は、各債権者に1件1件電話で確認を入れ、「借入返済予定表」を郵送してもらいます。

この「借入返済予定表」に借金の残高と利息が記載されているため、手順1で作成した債権者の一覧表に情報を追加していきます。

根気のいる作業ですが、とても大事な作業ですので、きっちりこなしていきましょう。

手順3:手取り収入と支出の金額を確認して、あなたの収支状況をチェックする

次に、自分の収入と支出の金額を確認していきます。

サラリーマンであれば、毎年年末に会社から発行される「源泉徴収票」で自分の手取り収入が確認できます。

源泉徴収票に記載された手取り収入を12ヶ月で割って、平均月収を算出します。

自営業者などは収入にバラつきがあるため、1年間の収入を基に、平均月収を算出してみてください。

生活保護費や児童手当金をもらっている場合は、その金額も考慮します。

次に、1ヶ月の支出を確認していきます。

支出は、以下のような項目の金額を確認してください。

  • 公共料金、光熱費等
    電気・ガス・上下水道・電話・携帯・インターネットの料金など。
  • 賃料等
    アパートの家賃、駐車料、地代、寮費、宿舎費など。
  • 食費
    外食も含め、1ヶ月あたりの食費を算出する。
  • 旅費交通費
    電車代や、駐車料金など、移動に要した費用。
  • 車両費
    車を所有している場合は、車を維持するための費用として、ガソリン代や保険料、自動車税などが該当する。
  • 洋服代
  • 保険
    社会保険料、生命保険料など、支出が発生している保険料
  • 新聞や雑誌代
  • 娯楽費
  • その他、毎月発生している固定の支出

最後に、平均月収から1ヶ月の支出を引いて、収支結果を確認します。

残った金額が、借金の返済に充てるお金になります。

手順4:借金の返済が可能かどうかをチェックする

最後に、借金の返済が可能かどうかをチェックしていきます。

まずは、手順2で作成した債権者一覧表の利息の合計がいくらになるかをチェックしてみてください。

次に、手順3で算出した、毎月の収支の残りの金額を、利息の合計額と比較してみてください。

仮に、毎月の収支の残りの金額よりも利息が多い場合は、明らかに「返済不能(支払不能)」と言えます。

なぜなら、利息を支払うだけで精一杯の状況であり、借金の元金は一向に減らないためです。

また、毎月の収支の残りの金額と利息が同じくらいの金額の場合も「返済不能(支払不能)」と言えます。

毎月の収支の残りの金額が利息よりも多い場合でも、ぎりぎりの状況が続いているのであれば、何らかの債務整理に着手したほうが良いといえます。

以上が、自己破産の申立書を作成するための事前準備を行う4つの手順です。

やや大変な準備ですが、この準備はどの債務整理方法を行う場合も有効活用できますので、後がすごく楽になります。

それでは今度は自己破産の申立書の書き方についてみていきましょう。

3-1.自己破産を始めるために、まずは申立書の書類一式を入手する

まずは、あなたが現在住んでいる住所を管轄している地方裁判所に出向き、自己破産の申立書の書類一式を入手しましょう。

住民票と現在住んでいる住所が異なる場合でも、現在住んでいる住所を管轄する地方裁判所に出向きます。

地方裁判所に着いたら、地方裁判所の中にある「破産」を取り扱う係(破産係、倒産部など)の受付に行きましょう。

受付に自分で自己破産を行う旨を伝えて、「自己破産の申立書の書類一式(同時廃止用)」をもらいます。

自己破産申立書の書類一式の内容は以下の通りです。

■自己破産申立書の書類一式の内容(新潟地方裁判所の場合)

  • 破産手続開始および免責申立書(同時廃止用)
  • 陳述書
  • 債権者一覧
  • 資産目録(財産目録)
  • 家計状況

この書類一式とは別途に、申立書の書き方の説明書、添付資料チェックシート(一覧表)を併せて持ち帰るようにしましょう。

書類を入手したら、申立書に添付する添付書類の準備に取り掛かります。

3-2.自己破産の申立書に添付する添付資料の準備を行う

自己破産の申立書を入手する際に、一緒に入手した「添付資料チェックシート」を参考にして、添付資料を用意していきます。

今回は、新潟地方裁判所で利用されている自己破産申立書類一式を参考にして説明をしていきます。

新潟地方裁判所で利用されている自己破産申立書類一式

地方裁判所 自己破産資料キャプチャ

添付資料は、原本で提出するものと、コピーで間に合うものがあります。

「・・・の写し」の記載のあるものはコピーのことですので、A4サイズで全て統一してコピーを用意するようにしましょう。

それでは、各添付資料の内容、入手先、入手方法を確認していきます。

添付書類その1:住民票の原本

自己破産の申立日から3ヶ月以内の住民票ものを用意します。

住民票の情報には、同居者全員、本籍地、続柄などの省略がないものを用意するようにしましょう。

入手場所は市町村役場などの自治体で、1通あたり300円の費用がかかります。

添付資料その2:収入に関する資料

(給与を受けている場合)

  • 給与明細書のコピー(直近2ヶ月分)
  • 源泉徴収票のコピー(直近2ヶ月分)

給与明細、源泉徴収票は勤務先から発行してもらっているもので、紛失した場合は、会社に再発行をしてもらうことができます。

(収入がない場合、源泉徴収票がない場合)

  • 所得・課税・控除証明書(直近1年分)

入手場所は市町村役場などの自治体で、1通あたり300円の費用がかかります。

(年金、生活保護、各種手当等の公的給付を受けている場合)

  • 公的扶助の受給額を証明する通知などのコピー

これらの書類は自宅にある書類ですので、探してみてください。

(入院を必要としていたり、仕事ができない程度のケガ、病気をしたりしている場合)

  • 診断書など

(申立人が現在、または最近2年以内に会社代表者または自営業者だったことがある場合)

  • 確定申告書にコピー
  • 決算書のコピー
  • 会社の登記事項証明書(申立日から3ヶ月以内のもの)
  • 事業所の賃貸借契約書のコピー
  • 税金申告書の控え(過去2期分、税務署の受付印があるもの)
  • 従業員がいる場合は、従業員の状況、給与、退職金の支払状況
  • 会社所有の不動産、車がある場合は、不動産の登記事項証明書、自動車登録証など

これらの書類を用意した上で、さらに、以下4点に関する報告書を作成して提出します。

  • 事業所の事業内容、過去および現在の営業状況、営業継続の有無
  • 会社整理の状況、在庫・資産の処分状況
  • 事業所の資産(事業設備、什器備品、店舗保証金等)、在庫一覧表(時価評価額も記載)
  • 売掛金・貸金の明細(一覧表)、取立て回収の可能性

添付資料その3:住居に関する資料

(持ち家(親族、同居者などの名義のものを含む)に住んでいる場合)

  • 土地、建物の登記事項証明書

登記事項証明書は、法務局にて1通480円で取得できます。

(借家に住んでいる場合、駐車場を借りている場合)

  • 賃貸借契約書(全ページ)のコピー

賃貸借契約書は手元にある書類ですので、探してみてください。

紛失してしまった場合は、不動産管理会社か所有者に連絡を入れて、コピーの発行をお願いしましょう。

社宅などで賃貸借契約書がない場合は、「住宅使用許可証」のコピーを用意します。

紛失してしまった場合は、勤務先に発行の依頼をかけましょう。

なお、どうしても賃貸借契約書の入手が困難な場合は、契約内容を説明した「上申書」を提出します。「上申書」とは報告書のことで、題名を上申書として、賃貸借の契約内容を説明する文章を作成しましょう。

添付資料その4:財産に関する資料

(預貯金がある場合)

  • 預貯金通帳のコピー(過去2年分)

借金の返済ができなくなった時期から過去1年分さかのぼった日付の記帳を含むと新潟地方裁判所では説明がなされています。通常は、自己破産の申立日から2年分の記帳のコピーを提出します。

通帳のコピーの取り方は、表紙、表紙の裏側、2年分の記帳が確認できるページをコピーします。

なお、残高がない場合もコピーをとります。

「おまとめ記入」のサービスを利用している人は、銀行の窓口にいって、2年分の取引履歴を発行してもらうようにしましょう。

(積立金がある場合)

社内積立、財形貯蓄などの積立金がある場合

  • 積立金額(払戻予定額)証明書

積立金の残高証明などがわかる書類を勤務先の総務に確認して準備します。

書類を請求する際に、自己破産で利用する旨を伝えると、会社での居心地が悪くなるでしょうから、不動産のローンを手配するのに銀行から提出を求められる等の理由をつけて請求するようにしましょう。

なお、最近その積立金の払戻しをした場合は、その積立金を何に使用したかを説明する書類(使途報告書)を作成して、その書類を提出します。

積立金部分のみ、「最近」とだけの記載で明確な時期の記載がないため、過去に積立金の払戻しがあった場合は、その使途報告書を作成し提出するようにしましょう。

(不動産を所有している場合)

  • 所有している場合(共有持分も含む)
  • 不動産の登記事項証明書(申立日から3ヶ月以内のもの)

法務局にて1通480円で取得できます。

  • 固定資産評価証明書、または名寄帳

市町村役場にて1通300円で取得できます。

  • 被担保債権の残額を表すもののコピー

住宅ローンのなどの残高がわかるものを金融機関から取り寄せます。

  • 相続が発生しているが、名義変更が未了の場合
  • 不動産の登記事項証明書(申立日から3ヶ月以内のもの)

法務局にて1通480円で取得できます。

  • 固定資産評価証明書、または名寄帳

市町村役場にて1通300円で取得できます。

  • 被相続人の出生から死亡までの戸籍(除籍)謄本

亡くなられた方の戸籍(除籍)謄本を、市町村役場にて450円で取得できます。

  • 相続放棄した場合
  • 相続放棄申述受理証明書のコピー

(4)過去2年以内に不動産を処分した場合

  • 不動産の登記事項証明書

法務局にて1通480円で取得できます。古いものが手元に残っている場合は、その登記事項証明書を利用してOKです。

  • 固定資産評価証明書、または名寄帳

新たに入手はできないため、過去の資料が手元にある場合はその資料を利用します。

無い場合は、用意しなくて大丈夫です。

  • 不動産売買契約書、売買代金の使途明細書のコピー

売買代金の使途明細書とは、不動産を売ったお金を何に使用したかを説明する書類です。

(例:○○銀行への借金弁済、○○不動産への仲介手数料)

なお、競売で売却された場合は、以下の資料を用意します。

  • 競売開始決定正本、期間入札の通知書、配当表のコピー

(5)配偶者の名義の場合

  • 不動産の登記事項証明書

法務局にて1通480円で取得できます。

(6)親族名義になっているが、申立人が取得の費用を負担した場合

  • 不動産の登記事項証明書(申立日から3ヶ月以内のもの)

法務局にて1通480円で取得できます。

  • 固定資産評価証明書、または名寄帳

市町村役場にて1通300円で取得できます。

(不動産を所有していない場合)

  • 無資産証明書、または課税台帳未登録証明書

市町村役場にて1通300円で取得できます。過去1年以内に転居した場合は、前住所地の市町村役場にて取得するようします。

(自動車・バイクを所有、または使用している場合)

  • 車検証コピー(同居者全員分)

原付バイクなどで、車検証がない場合は、自賠責証明書のコピーを用意します。

  • 査定書(見積書)

初年度登録5年以内の車で、ローンが残っていない車については、中古車屋に見積をとってもらい、どこか1社分の見積書も用意します。裁判所によっては、見積を必要とする初年度登録の年数を5年~7年に設定していますので、事前に確認を行うようにしましょう。

(保険(生命、医療、年金、損害、火災など)に加入している場合)

  • 保険証書のコピー(同居者全員分)
  • 解約返戻金予定額証明書

保険証書は自宅にあるはずですので、探してみてください。

また、「解約返戻金予定額証明書」を保険会社に連絡して発行してもらいましょう。

過去2年以内に解約した保険がある場合は、その解約返戻金を何に使用したかを説明する書類(使途報告書)を作成して、その書類を提出します。

(有価証券がある場合)

株券、証券、会員権利証のコピーを用意します。

また、これらの有価証券を処分した際にいくらになるのかを証明する書類も併せて用意します。

株券は、市場で売買されている場合は直近の時価相当額を記載した書類、ゴルフ会員権については、ゴルフ会員権の発行元に連絡して時価評価証明書という書類を発行してもらいましょう。

株券について、市場で売買されていない株券の場合は、1株当たり純資産額を算出します。

1株当たり純資産額とは、会社が発行している株式総数に対して、どれくらいの純資産があるかを示す指標です。

計算方法は、以下の通りです。

■1株当たり純資産額の計算方法

1株当たり純資産額 = 純資産(資産-負債)÷ 発行済株式総数

例えば、会社の純資産が1000万円で、発行済株式総数が100株の場合、1株当たりの純資産額は10万円ということになります。

あなたが、この会社の株券を10枚所有していれば、10万×10枚で100万円の評価となります。

なお、資産より負債が多い状態の会社の1株当たり純資産額は0円になるため、一旦評価額を0円として書類を提出します。その際、計算根拠がわかる書類も一緒に提出するようにしてください。

(現在就職している場合)

  • 退職金の試算書、または退職金がないことの証明書

仮に、申立時点で自己都合退職した場合に支給される退職金の見込額を確認するため、退職金の見込額がわかる書類を用意します。

これらの書類を要求される条件として、勤続年数5年以上といった条件をつけている裁判所もあるため、事前に裁判所に確認をとっておきましょう。

退職金規定や就業規則からこの「退職金見込額」を把握できることもあり、この場合は勤務先に知られずに準備することが可能です。

自分で退職金見込額を計算した計算書とセットで退職金規定や就業規則のコピーを提出します。

これらの規定や規則で確認できない場合は、勤務先の総務に確認して、「退職金見込額証明書」という書類を用意してもらいましょう。

退職金が無い場合は、退職金がないことを証明できる書類として「退職金がないことの証明書」を勤務先から発行してもらいます。

なお、書類を請求する際は、積立金の時と同様に、不動産のローンを手配するのに銀行から提出を求められる等の理由をつけて請求すれば怪しまれずに済みます。

■勤務年数5年以上の勤務先を最近1年以内に退職した場合

この場合、退職金支払額計算書のコピー、退職金の受領に関する書類のコピー、その退職金を何に使用したかを説明する書類(使途報告書)を作成して、その書類を提出します。

(過去2年以内に過払金を回収した、または回収見込みがある場合)

  • 過払金の回収内容がわかる資料のコピー

取引履歴、引き直し計算書、和解書などを提出します。

(動産類(例:貴金属、美術品)がある場合)

  • 現在の価値がわかる資料

購入価格が目安として20万円以上した貴金属や美術品などの動産は記載しておきましょう。

評価の仕方は、質屋などで買取価格を聞いて、その金額を記載するようにしましょう。

添付資料その5:債権に関する書類

  • 借金の額、取引開始時期を証する資料のコピー

金銭消費貸借契約書、最新の領収書、請求書のコピーなど、関係書類はすべて用意します。

(公租公課の滞納がある場合)

税金、保険料などの滞納がある場合は、滞納金額がわかる資料をコピーします。

官公庁に連絡すれば、滞納金額がわかる資料を交付してくれます。

(裁判所から事件に関する書面が届いている場合)

訴状、判決正本、支払督促正本、差押命令正本などのコピーを用意します。

添付資料その6:家計に関する書類

  • 公共料金などの引落通帳または領収書のコピー

自己破産の申立書の書類一式の中に含まれる、「家計状況」で記載する電気料金、ガス料金、上下水道料金、電話料金、新聞代、保険料など、支出で記載した項目の裏付けとなる領収書や口座引き落としが確認できる資料を用意します。

なお、申立人以外の人(配偶者や親族)の名義の通帳から引き落としがされている場合は、その通帳のコピーが必要になります。申立人以外の通帳のため、関係のない箇所は黒塗りでの提出を行っても大丈夫です。

以上が、自己破産を申し立てる際の添付書類(新潟地方裁判所の場合)です。

各裁判所で、添付書類は異なりますので、申立書と一緒に添付書類一覧表も持ち帰り、事前に確認を行うようにしましょう。

それでは、書類の準備も整ったため、申立書の書き方の説明に入っていきます。

3-3.自己破産の申立書の書き方

地方裁判所で入手した「自己破産の申立書の書類一式(同時廃止用)」に必要事項を記入していきます。

既に用意してある債権者一覧表、収支表、添付書類を活用し、整合性を確かめながら書類を作成していきます。

裁判官が自己破産の決定を下す判断をする上で必要な情報はすべて「自己破産の申立書の書類一式(同時廃止用)」の中に織り込まれています。

よって、この書類一式をきっちり作り込みさえすれば、問題なく手続きが進んでいくことになるので、しっかり内容を理解し、記入を進めていきましょう。

また、記入を行う場合は、まずは下書き用に鉛筆で記入しておくと、訂正が行えるため便利です。

ボールペンで記入を間違えてしまうと、訂正印を押すことで対応が可能ですが、汚い申立書になってしまうので、まずは下書きを行った上で、最終的にボールペンで記載していくことをおすすめします。

それでは具体的な記入方法を確認していきましょう。

今回は、新潟地方裁判所で利用されている自己破産申立書類一式を参考にして説明をしていきます。

新潟地方裁判所で利用されている自己破産申立書類一式

まずはもう一度「自己破産の申立書の書類一式(同時廃止用)」の内容を確認しましょう。

■自己破産申立書の書類一式の内容(新潟地方裁判所の場合)

  • 破産手続開始および免責申立書(同時廃止用)
  • 陳述書
  • 債権者一覧
  • 資産目録(財産目録)
  • 家計状況

順番にみていきます。

■破産手続開始および免責申立書の記入方法

(申立日)

これは一旦空欄にしておき、申立日が決まったら記入するようにしましょう。

(申立人氏名・生年月日)

あなたの名前と生年月日を記載します。

旧姓での借入した場合のみ、旧姓も記載します。

(現住所)

今、あなたが住んでいる住所を記載します。

住民票と同じ住所に住んでいる人は、住民票に記載された通りに、記載してください。

住民票と異なる住所に住んでいる人は、「○丁目○○番地○号 ○○ハイツ○○号室」と丁目や番地を省略せずに記載するようにしてください。

(電話番号)

裁判所からの連絡用の電話番号ですので、携帯の番号などを記載しておきます。

上記の情報を入れたら、郵便局で収入印紙1500円分を購入して、申込書に貼付しましょう。

これで、申立書は完成です。

■陳述書の記入方法

陳述書とは、あなたがこれまでどういう生活を行ってきたかを説明する報告書です。

気を付ける点は、「絶対に嘘はつかない」ことです。

嘘をつくと、懲役刑や罰金300万円が科せられ、破産が認められない事態が生じてしまいます。

くれぐれも正直に真実を記載するようにしましょう。

1.生活の状況編

(現在の職業)

会社名や、手取収入月額などを記載します。

(家族の状況)

家族の続柄、氏名、年齢、職業、収入を記載します。

(現在の住居の状況)

持家に住んでいるのか、借家に住んでいるのかを記載します。

2.経歴編

(最終学歴)

最終学歴を記載します。

(職歴)

現在の職業に至るまでの職歴を「新しい順」に4つ記載します。

新しい順か古い順かは裁判所により異なりますので、指示に従って記載してください。

(結婚歴)

結婚・離婚の情報を記載していきます。

婚約者の名前は、旧姓の名前を記入することに注意してください。

3.以前の生活状況編

バー、クラブ、スナック、パチンコ、競売、競輪、麻雀などでお金を使用したことがあるか、投機行為をしたことがあるか、20万円以上の物品を購入したことがあるかなどを聞かれます。

指示に従って記載していきます。

4.債権者との状況編

債権者との話し合いの有無、話し合いの内容などを記載します。

また、差押や仮差押(競売・滞納処分を含む)の有無、その内容を記載します。

5.債務の発生原因・増加の事情

借金をした理由を問われます。質問に答えていく形で記載していきます。

6.借入等をした際の事情

自分以外の名前を利用して借入などを申し込んだことがあるかなどが聞かれます。

答えにくいことだと思いますが、正直に答えるようにしましょう。

7.返済等に関する状況

返済に関する状況を説明するための文章であり、穴埋め形式で作成していきます。

8.現在のまでの破産・免責手続について

過去に破産をしたことがあるかどうかを聞かれます。

9.関連事件係属の有無

あなたの破産に関連する破産事件の有無を聞かれます。

例えば、あなたが代表を務めていた法人も破産する場合は、その旨を記載します。

10.今後の見通し、生活を改善すべき点、今まで反省すべき点、その他述べたいこと

いわゆる作文になります。

なぜ、こういう状況に陥ったのか、どうやって改善すれば良いのかを丁寧に記載していきます。

これで、陳述書は完成です。

■債権者一覧表の記入方法

3-1で準備した「債権者の情報」がここで役に立ちます。

この書類はとても大切で、記入漏れがあると、その債権者の借金は自己破産で帳消しにできなくなります。

よって、どこから借金をしているのかをきっちり調べて、漏れなく記載するように注意しましょう。

多くの債権者からお金を借りている場合で、紙面が不足する場合は、債権者一覧表をコピーして利用するようにしましょう。

(番号)

上から順番に、自分で「1」と記載して、借入日が古い債権者の情報を記載していきます。

次に借入日が古い債権者情報を記載する場合は、番号欄に「2」と記載します。

(債権者名・債権者住所)

債権者の名前、債権者の住所を正確に記載します。

株式会社○○なのか、○○株式会社なのか、間違えないようにしましょう。

税金などの公租公課の滞納の場合は、滞納額を納める官公庁名、住所を記載します。

納付書などを参考にして記載するようにしましょう。

税金の滞納、保険料の滞納、家賃の滞納、携帯電話料金の滞納、公共料金の滞納もすべて記載していきます。

なお、保険の契約者貸付を利用している借金は、この債権者一覧表に含める必要はありません。

理由は、ただ単に解約返戻金の前払いであり、借金とは呼べないためです。

(借入時期・現在の残高)

借入時期、現在の残高を記載します。

金融機関から取り寄せた借入返済予定表などを参考にして、記載しましょう。

税金、保険料などの公租公課の場合は、納付期限と滞納額を記載します。

わからない場合は、官公庁に問い合わせることで確認することができます。

どうしてもわからない場合は、「不明」と記載します。

(最終返済日)

通帳の記帳などを参考に、最後に返済をした日を記入します。

一度も返済していない借金は、一度も返済していないチェックマークに、チェックを入れます。

(原因・使途)

使途とは借金の使い道であり、生活費なのか、パチンコ代なのか、住宅ローンなのか等、具体的に記載します。

(担保、差押等)

担保の有無、担保の種類、差押の有無を記入します。

(保証人)

保証人(保証会社)の有無を記入します。

保証人(保証会社)が付いている借金の場合は、保証人(保証会社)の名前、住所を記載する欄がありますので、そこに記載します。

記載スペースがない場合は、別紙で作成して添付して提出しましょう。

これで、債権者一覧表は完成です。

なお、調べてもどうしてもわからないところは、「不明」と入れて良いですが、なぜ「不明」としたのか、補足資料を一緒に提出するようにしましょう。

■資産目録(財産目録)の記入方法

(現金)

現在、手元に20万円以上の現金がある場合は、その合計額を記入します。

20万円以下であれば記入は不要です。

裁判所によっては、20万円以下の場合も記入が必要なケースがありますので、指示に従って記載してください。

(預貯金)

銀行ごとの貯金額、支店名、口座番号を記載します。

(退職金請求権)

破産の申立日に自己都合退職した場合にもらえる支給見込額を記載します。

(貸付金)

貸しているお金があれば、誰に、いつ、いくら貸したのかを記入します。

(積立金)

積立金(社内積立、財形貯蓄、事業保証金など)がある場合は、積立金の合計額を記入します。

(保険)

保険(生命保険、傷害保険、火災保険、自動車保険など)がある場合は、保険の解約返戻金の額を記載します。

また、保険会社名、保険種類、保険証券の番号も記載します。

解約返戻金がない場合は、保険会社から「解約返戻金がないことの証明書」という書類をもらえますので、一緒に添付して書類を提出します。

契約者貸付の制度を利用している場合は、解約返戻金と契約者貸付で借りた金額の差額を記載します。

その際、そのことがわかるように備考でその内容を記載しておくようにします。

(有価証券)

有価証券(株券、手形、小切手、転換社債、ゴルフ会員権など)がある場合は、その金額を記載します。

備考欄で、有価証券の評価額の計算方法の説明を記載しておきましょう。

(自動車・バイク等)

自動車やバイクを所有している場合は、その評価額、車名、年式を記載します。

(不動産)

不動産を所有している場合は、その評価額、所在地、地番を記載します。

不動産に抵当権がついている場合は、その抵当権の残額も記載します。

(過去2年間に処分した20万円以上の財産)

過去2年間に処分した単品20万円以上の財産がある場合は、財産の種類、金額、内容を記載します。

(相続財産)

相続財産(遺産分割未了の場合も含む)がある場合は、その金額、内容を記載します。

(売掛金、事業設備、在庫品、什器備品、事業保証金など)

自営業者の場合は、その金額を記載します。

設備、什器備品については、過去2年間に処分したものも含まれます。

これで、財産目録は完成です。

■家計状況の記入方法

文字通り、家計の状況を記入していきますが、注意点は、申立人のみの家計ではなく、同居している方を含めた「世帯としての家計」の状況を記載していく点です。

例えば、交通費の金額を書く場合も、申立人本人以外の交通費も調べ、世帯合計でいくらの交通費が発生したかを記載します。

1円単位で記載する資料ですので、きっちり調べて記載するようにしましょう。

申立日の前月分に関する家計表の作成が必要になるため、今まで家計簿をつけたことが無かった人は、家計簿をつけるなどの準備を始めましょう。

これで、自己破産の申立書の書類一式の記入はすべて終わりです。

3-4.自己破産の申立書を提出する前にやっておく3つのこと

申立書の作成も終わり、後は申立書を提出するだけですが、申立書を提出する前にやっておくことが3つあります。必ず事前にチェックした上で、自己破産の申立書を提出するようにしましょう。

■申立書を提出する前にやっておく3つのこと

  1. 対処すべき財産の処分
  2. 新しい銀行口座の開設
  3. 給与の振込先の変更

順番に内容をみていきましょう。

やっておくことその1:対処すべき財産の処分

すでに説明したように自己破産を行う前に対処しておく財産があります。

まだ確認が終わっていない方は、この記事の「2-4.自己破産を行う前に事前に対処しておく6つの財産」で内容をチェックしてみてください。

やっておくことその2:新しい銀行口座の開設

やっておくことその1で、預金の引き出しを行っていると思いますが、今後入金される給与など収入確保のために、新たに口座を作っておくことをお勧めします。

例えば、今1つしか口座を持っておらず、その口座を開設している銀行の借金も自己破産で帳消しにしようと考えている場合、あなたが自己破産を行ったと同時に、あなたの口座はロックされてお金が引き出せなくなります。

この状態で、あなたの給与がその口座に振り込まれてしまうと、預金が引き出せないため、生活ができないことになってしまいます。

このリスクを防ぐために、新たに口座を作る必要のある方は、自己破産を申し立てる前に、新しい銀行口座の開設を行うようにしましょう。

やっておくことその3:給与の振込先の変更

先程の話と関連しますが、給与の振込先を変更する必要がある方は、自己破産を申し立てる前に、勤務先の経理担当者と相談して、給与の振込先口座を変更してもらうようにしましょう。

理由は特に言わず、ただ単にメインバンクを変更したためと言えば良いです。

以上の3つのことを行ったら、いよいよ自己破産の申立書を提出しに行きます。

3-5.自己破産の申立て方法とその後の流れ

それでは、いよいよ自己破産の申立書を提出しに地方裁判所に行きます。

まずは、申立てに必要なものを確認しておきましょう。

■申立てに必要なもの

  • 3-2で用意した添付資料一式
  • 3-3で作成した自己破産申立書の書類一式
  • 収入印紙1500円分 破産手続開始および免責申立書(同時廃止用)に貼付します。
  • 80円切手 枚数は債権者の数+20枚(例:債権者5社の場合は25枚)
  • 破産予納金 現金で10,290円(お釣りがでないように注意)
  • 債権者宛の封筒 「長3」の封筒を債権者の数だけ用意し、それぞれ住所、会社名を記載します※

※裁判所が債権者に送る封筒になるため、差出人欄は記載しません。また、切手も貼らない状態で提出します。

  • 自分宛の封筒4通 自分の住所、氏名のみ記入します。切手も貼らない状態で提出します
  • 現在の借金額がわかる書類(添付資料その5で用意した資料) 請求書、督促状、ATMの残高証明書等※

※金銭消費貸借契約書や申込書など、必要になりそうな書類はすべて持参するようにしましょう。

  • 通帳の原本
  • 破産手続開始および免責申立書(同時廃止用)で利用した印鑑

なお、申立書類は、原本を提出する前に、自分用のコピーを全てとっておくようにします。

このコピーは、後日行われる面接で必要になります。

これらの書類を準備し、自分用のコピーがとれたら、地方裁判所に行きます。

それでは、地方裁判所に申立書を提出してから、無事借金が帳消しになるまでの流れを事前に確認しておきましょう。

自己破産流れ20150916

面接が1回しか実施されない裁判所もあるため、自己破産が完了する期間は約3ヶ月~6ヶ月という認識でいてもらえればと思います。

それでは各手続きの詳細をみていきましょう。

ステップ1:申立書の提出

地方裁判所に着いたら、地方裁判所の中にある「破産」を取り扱う係(破産係、倒産部など)の受付に行きます。

受付の方に、自己破産の申立てに来た旨を伝えて、用意した書類一式と、切手・封筒を渡します。

30分くらい、あなたの書類がチェックされ、不備があれば、その場で指摘されますので、その場で訂正が可能な場合は訂正を行います。

問題がなければ、そのまま自己破産の申立てを受理してもらえます。

受理してもらったら、「破産事件受理票」と「予納金の払込用紙」をもらいます。

予納金の払込用紙に必要事項を記入して、予納金を会計係などの課で払い込みます。

そして、領収書をもらったら、申立は完了です。

すぐさま次のステップに移ります。

ステップ2:破産事件受理票のコピーを債権者に郵送、持参、FAXを行う

自己破産の申立書の提出が完了したら、大至急、破産事件受理票はコピーをとり、債権者一覧表に記載されているすべての債権者にそのコピーを郵送します。持参、FAXでもOKですが、電話で債権者に報告することは避けましょう。

ステップ3:面接日の確認

後日、裁判所から面接の日程・場所(約1ヶ月後)が記載された書類が届きます。

ここではとくにやることはないですが、指定された日に裁判所にいけるように日程の調整を行っておきましょう。

ステップ4:第1回目の面接 破産審尋(はさんしんじん)

第1回目の面接が行われます。持っていくものは、申立書類の自分用のコピーと、申立書に利用した印鑑、ボールペンなどの筆記用具を持参しましょう。

面接の場所が記載された書類に記載された裁判所指定の場所に行きます。

面接では、15分程度かけて、破産に至った理由や、債権者の数、借金の額などが聞かれます。

特に問題なければこの面談は終了です。

ステップ5:破産開始決定と官報への掲載

破産審尋の約1週間後に、あなたの手元に裁判所から「破産開始決定通知書」が届きます。

これであなたは一旦破産者になり、官報にあなたの住所・氏名が掲載されます。

後日、裁判所から第2回目の面接の日程・場所(約3ヶ月後)が記載された書類が届きます。

ここでも、とくにやることはないですが、指定された日に裁判所にいけるように日程の調整を行っておきましょう。

ステップ6:第2回目の面接 免責審尋(めんせきしんじん)

借金を帳消しにするかどうかの面接が行われます。持っていくものは特にありません。

この免責審尋は、特に聞かれることはなく、10分程度話を聞いて終わりです。

ステップ7:免責許可決定と官報への掲載 借金帳消し

免責審尋の面接後、2週間程度であなたの手元に裁判所から「免責許可決定書」という書類が届きます。

免責許可決定通知書とは、あなたの借金は0円になりましたというお知らせです。

この書類が届いて、約2週間後に官報にその旨の公告がなされます。

そして、官報の公告から2週間が経過して、あなたの免責(借金0円)が確定します。

以上が、自己破産の手続きの流れです。

自分でもできる手続きですが、大変そうなので、弁護士に依頼したい場合は、この後説明する弁護士の探し方を参照にして、弁護士に依頼をかけましょう。

3-6.弁護士に依頼する場合の弁護士の探し方

最後に、自己破産の手続きを弁護士に依頼する場合に、弁護士の探し方について内容をみていきます。

弁護士を探す場合は、「個人の自己破産に強い」弁護士に依頼する必要があります。

自己破産には、「法人の自己破産」と「個人の自己破産」があり、あなたが探す弁護士は「個人の自己破産」を得意とする弁護士です。

「個人の自己破産に強い」弁護士を探す方法は2つあります。

■「個人の自己破産に強い」弁護士を探す2つの方法

  1. 法テラスを利用する
  2. 各地域の弁護士会を利用する

順番にみていきます。

探し方1:法テラスを利用する

法テラスは、法務省所管の公的なサービスです。

相談先や解決方法を調べる際に利用できる無料サービスです。

法テラス

連絡先:0570-078374

ここに電話をして、あなたの居住地で対応してくれる「個人の自己破産に強い」弁護士を紹介してもらいましょう。

探し方2:各地域の弁護士会を利用する

日本弁護士連合会のホームページで、各地域の弁護士会の連絡先が確認できます。

日本弁護士連合会は、すべての弁護士が登録を義務づけられている組織です。

日本弁護士連合会のホームページ

弁護士会へ連絡をして、「個人の自己破産に強い」弁護士を紹介してもらいましょう。

以上が、弁護士を探す2つの方法です。

費用(弁護士費用約20万円~30万円)についても、お金が無い場合は、分割払いに応じてくれるケースがほとんどですので、この点も弁護士を選ぶ上での判断項目にして良いかと思います。

初回は無料相談としている弁護士がほとんどですので、無料相談を実施してくれる弁護士にまずは相談をしてみましょう。

4.まとめ

今回は、自己破産の概要、自分で自己破産の手続きを行うためのやり方を中心に内容を説明してきました。

早期の再生を目指す債務者にとってはとても有利な手続きであることが理解できたと思います。

借金問題で悩んでいる方は、この記事を参考にして、自己破産の利用も考慮に入れて、早期の再生が実現できるように頑張ってください。

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