差し押さえを回避したい方

無剰余を利用して自宅の差し押さえを回避する方法

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あなたは「無剰余(むじょうよ)」という言葉を聞いたことがありますか?

無剰余とは、不動産の時価よりも担保設定される借金の額が多い状態(債務超過の状態)のことをいいます。

この無剰余の仕組みを理解することで、自宅の差し押さえを回避することができるようになります。

今回はこの無剰余を利用して自宅の差し押さえを回避する方法を説明していきます。

 

1.無剰余(むじょうよ)とは、不動産の担保価値に余りが無いこと

まず始めに、無剰余(むじょうよ)について説明します。

無剰余とは、「不動産の担保価値に余りが無い状態」です。

詳しく説明すると、不動産の時価よりも担保設定される借金の額が多い状態(債務超過の状態)のことをいいます。

剰余(じょうよ)とは、「余りがあること」で、「余りが無いこと」が無剰余(むじょうよ)になります。

まずは、下の図を確認してみてください。

■無剰余とは

無剰余

上記図のように、不動産の時価よりも借金の設定金額が多いときは、不動産の担保価値に余りが無いので無剰余になります。

逆に、不動産の時価よりも借金の設定金額が少ないときは、不動産の担保価値に余りがあるので、剰余になります。

2.無剰余で「ある」場合に自宅の差し押さえを回避する方法

それでは次に、無剰余で「ある」場合に自宅の差し押さえを回避する方法をみていきましょう。

無剰余の良い点は、自宅の差し押さえを回避できることです。

先程も説明した通り、無剰余とは、「不動産の担保価値に余りが無い状態」と説明しました。

不動産の担保価値に余りが無い状態ということは、金融機関からすると、「差し押さえをする意味がない不動産」ということになります。

なぜかというと、不動産の担保価値に余りが無い状態の不動産を差し押さえたところで、1円もお金を回収できないためです。

よって、あえて無剰余の状態を作り出すことで、あなたの自宅は差し押さえを回避できるようになります。

2-1.自宅が無剰余かどうかを判断するためのチェック方法

それでは、あなたの自宅が無剰余かどうかを判断するためのチェック方法について説明していきます。

あなたの自宅が無剰余かどうかを判断するためには、「自宅の時価」と自宅に担保設定をされている「借金の額」を知る必要があります。

自宅の時価よりも借金の額が多ければ、「無剰余」といえます。

まずは、自宅の時価を知る方法についてみていきます。

自宅の時価を知る一番簡単な方法は、インターネットで一括査定を申し込む方法です。

査定が目的ですので、費用が無料であれば、どこの一括査定会社に頼んでも問題ありません。

グーグルで「不動産 一括査定」と検索して、どこか良さそうなところで一括査定をやってみましょう。

1週間くらいで査定結果が届きますので、数社から査定が届いたら、おおまかな自宅の時価が把握できるはずです。

次に、借金の額を知る方法について説明していきます。

借金の額を知る方法は簡単で、金融機関に電話をして、最新の借入返済予定表を郵送してもらうだけです。これで借金の額を知ることができます。

自宅の時価と借金の額を比較して、借金の額が多ければ、無剰余ということになります。

無剰余で無い人は、この記事の「3.無剰余で「ない」場合に無剰余の状態を作る方法と注意点」で説明する方法を使って無剰余の状態を作り出すことで、自宅の差し押さえを回避することができます。

★競売時の「無剰余」の判断となる価格は、時価でなく買受可能価額になる

競売時に、裁判所が無剰余かどうかを判断する際は、「時価」ではなく、「買受可能価額」が基準になります。「買受可能価額」とは、競売開始決定後に決定する「売却基準価額」の80%の金額です。売却基準価額が1000万円であれば、買受可能価額は800万円となります。なので、800万円よりも借金が多ければ、無剰余と判断されます。

競売開始決定後に決定する「売却基準価額」は、時価の50%~70%程度であることが多いため、時価よりも借金の額が多ければ、間違いなく無剰余であると言えます。

2-2.無剰余で「ある」場合に、万が一自宅を差し押さえられても、自宅を守ることができる

では、万が一、無剰余で「ある」にも関わらず自宅を差し押さえられた場合にどうなるのかをみていきます。

自宅を無剰余の状態にしても、金融機関は自宅を差し押さえることができます。

しかし、差し押さえにあったとしても、あなたの自宅が無剰余の状態である場合は、あなたの自宅を守ることができる可能性があります。

どのように守るかというと、「無剰余取消(むじょうよとりけし)」という制度を利用して、自宅を守ります。

「無剰余取消」とは、あなたの自宅が差し押さえられて、競売になったとしても、差し押さえた金融機関が1円も回収できる見込みが無い場合に、その競売手続きが裁判所によって取り消される制度です。

簡単な例をみていきます。

■無剰余取消の例

例えば、あなたの自宅の評価は2000万円で、自宅には既にA銀行の3000万円の担保設定がされているとします。

この状態は「無剰余」であり、あなたの不動産の担保価値に余りはありません。

あなたは、A銀行への返済は順調に続けていますが、B銀行への返済が遅れてしまい、B銀行から無剰余の状態である自宅を差し押さえられたとします。

そうすると、あなたの自宅はB銀行によって競売申立をされます。

競売が始まってから3ヶ月程経過すると、あなたの自宅の競売入札価格(買受可能価額)が判明します。

競売入札価格(買受可能価額)は、1000万円であったとします。

このまま競売を進めて、1000万円で落札された場合、1000万円はすべてA銀行へ配当されます。

よって、競売を開始したB銀行は1円も回収する見込みがないことがわかり、競売を進める意味がなくなります。

この場合、裁判所は「無剰余取消」という制度を利用して、この競売を中止する手続きを行ってくれます。

競売手続きを取り消された後、あなたは引き続きA銀行への返済を続けることで、自宅を守ることができます。

以上のように、あなたの自宅を無剰余の状態にしておくことで、仮に差し押さえにあったとしても、最終的には自宅を守ることができる可能性があります。

3.無剰余で「ない」場合に無剰余の状態を作る方法と注意点

それでは、無剰余で「ない」場合に無剰余の状態を作る方法と注意点について説明していきます。

自宅が無剰余の状態で無かった人、そもそも自宅に借金の担保設定がされていない人は、どうすれば無剰余の状態を作れるでしょうか?

答えは、お金を借りて、自宅に担保の設定をしてもうらことです。

もちろん、必要もないのにお金を借りる必要はありませんが、親族などからお金を借りて、借金の返済を進め、親族からの借金の担保として自宅を差し出し、無剰余の状態を作ります。

自宅の担保設定を気心の知れた親族などで固めておくことで、将来、他の金融機関からの差し押さえを回避することが可能になります。

このように、意図的に無剰余の状態を作り出すための要件は、お金の貸し借りを本当に行うことと、借金の返済が「遅れていない」ことが要件になります。

無剰余の状態を作りたいがために、偽りの取引をすることは犯罪になります。

また、借金の返済が既に「遅れている」場合に、無剰余の状態を意図的に作り、差し押さえを回避しようとする行為も犯罪になる可能性がありますので注意してください。※

※無剰余の状態を意図的に作り出す際は、詐害行為に注意するため、専門家に相談する

先程、借金の返済が既に「遅れている」場合に、無剰余の状態を意図的に作り、差し押さえを回避しようとする行為は犯罪になると説明しました。

具体的には、「詐害行為(さがいこうい)」として、金融機関から訴えられます。

「詐害行為」とは、「お金を借りている人が、不当に自分の財産を減らすことで、お金を貸している人が十分に借金を回収できなくする行為」です。

この「詐害行為」を、お金を貸している人が取り消す権利を「詐害行為取消権(さがいこういとりけしけん)」といいます。

借金の返済が「遅れている」状況で、無剰余の状態を意図的に作り出す行為はこの「詐害行為」に該当する可能性があります。

借金弁済のために、親族から本当にお金を借りる場合など、正当な取引であれば問題ないですが、判断が難しいところですので、無剰余の状態を作る場合は、事前に弁護士か任意売却を専門とする不動産会社に相談するようにしましょう。

4.まとめ

今回は無剰余を利用して自宅の差し押さえを回避する方法についてみてきました。

詐害行為にならない形で無剰余の状態を作り出すことで、金融機関からの差し押さえが回避できるこの手法は有用ですので、自宅を守るための1つの手段として活用してみてください。

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