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自己破産できない!考えられる3つのケースとその対処方法

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自己破産 できない

自己破産をすると、借金返済義務がなくなります。

借金に苦しんでいる方の中には、これから自己破産したいと考えている方も多いことでしょう。

しかし、自己破産は誰でもできるものではありません。

自己破産ができない理由については、以下のケースが考えられます。

・支払不能ではない場合
・免責不許可事由がある場合
・自己破産が、事実上難しい場合

これら3つのケースに該当する場合、自己破産はできません。

今回はなぜ自己破産ができないのか、その理由をお伝えするとともにそれぞれの対処方法について解説します。

自己破産をしたいのに自己破産ができない方はもちろん、これから自己破産をしようと考えている方にも是非ご参考にしていただきたい一記事です。

1.支払不能ではない場合

自己破産できないケースの1つ目は、支払不能ではない場合です。

支払不能とは、債務の額に比較して収入や資産が乏しく、今後支払いを継続できない状態です。

つまり、まだ収入や資産に余裕があり、頑張れば支払いを続けて完済できる可能性があるならば、自己破産することはできません。

破産の手続きについては、破産法という法律に詳しく規定されています。
その破産法では、「支払不能」について「すでに弁済期(支払期限が到来していること)にある債務」の支払いができない場合と規定しています(破産法2条)。

そこで、支払不能要件については、すでに支払時期が来ていて、遅延状態になっている借金を基準に検討しなければなりません。

たとえば、多額の借金があっても、まだ支払期限が来ていない場合や、保証債務を負っているけれども主債務者が支払いを続けている場合(保証人の所に支払い請求が来ていない場合)などでは、破産することはできないのです。

支払不能の要件について

支払不能の要件を満たさないのに自己破産の申立をしても、裁判所は破産手続き開始決定を出してくれません。手続きが開始することもなく、棄却されてしまいます。

●いくら以上の借金額だったら支払不能になるのか?

それでは、いくら以上の借金があったら、支払不能の要件を満たしていることになるのでしょうか?これについては、ケースによって異なります。

自己破産には、借金の金額についての制限がありません。理屈としては、借金が1円でも破産できますし(実際には無理ですが)、1億円でも1兆円でも破産することができます。

実際に、支払不能であるかどうかは、当事者の状況によって異なります。

たとえば、収入が低く、毎月ぎりぎりで、余裕が1万円もない人の場合ならば、借金額が100万円以下でも「支払不能」と認めてもらえて、破産することは可能です。

これに対し、収入が高く、毎月10万円程度の余剰がある人ならば、借金額が200万円あっても支払不能要件を満たさない可能性が出てきます。

支払不能要件は、このように借金額がいくら、という絶対的な基準ではなく「その金額の借金を、その当事者が継続して支払っていくことができるか」という相対的な基準によって判断されます。

●いくら以下の収入だったら支払不能になるのか

次によくある質問は、「いくら以下の収入だったら支払不能になるのか」というものです。収入が高いと、自己破産できないと思われるのです。しかし、これについても借金額の話と同じです。

収入が高くても、その分借金額が多かったら、支払いを継続していくことは困難です。

反対に、収入が低くても、借金額も小さければ、完済することも可能になってきます。さらに、同じ年収でも、家計から借金返済に回せる金額は人によって異なります。

たとえば、年収500万円で考えた場合、家族を養っていたら借金に回せるお金はないかもしれませんが、独り身ならば月々~7万円でも支払える可能性があります。

また、年収が400万円の人でも、家族がいるので毎月借金返済に回せる額が2万円程度しかなく、借金は500万円を超えている、と言うケースでは支払不能要件を満たします。

これに対し、年収が400万円でも、独り身なので毎月借金返済に回せるお金が4万円くらいあって、借金額は120万円、というケースでは支払不能要件を満たすことは難しくなってくるでしょう。

●3年で元本を完済できるかどうかが目安

自己破産の支払不能要件を満たすかどうかについては、「3年で、借金の元本を返しきることができるか」を基準にする考え方があります。

たとえば、毎月3万円の借金返済ができる場合、108万円(3年分の返済)を超える借金があれば、支払不能要件を満たすと言えます。

毎月1万円しか返済出来ないのなら、36万円を超える借金があると、支払不能要件を満たしやすいです。

なお、3年で元本を完済できるということは個人再生でも解決ができることを意味します。(後述しますが、個人再生の要件は「支払不能のおそれがあること」です)

裁判所がこういった基準を採用しているわけではありませんが、自己破産するかどうかを検討する際の目安にすると良いでしょう。

支払不能を満たさない場合の対処方法

自己破産したいけれども、支払不能の要件を満たさないのでできない場合は、どのように対処したら良いのでしょうか?

●個人再生をする

1つは、個人再生をすることです。個人再生の支払能力に関する要件は、自己破産より緩いからです。

自己破産の場合には支払不能の要件が必要ですが、個人再生なら「支払不能のおそれ」で足ります。

そのため、何とか借金返済を継続できる可能性があるので自己破産が難しくても、将来支払いができなくなるおそれがあるならば、個人再生をすることができます。

●任意整理をする

個人再生は、一定の安定収入がある場合などにしか利用できませんし、借金額が小さく個人再生するメリットがないケースもあるでしょう。

そのような場合には、任意整理をするのも1つの方法です。

任意整理は、自己破産や個人再生とは異なり法律上の制度ではないので、支払能力に関する制限がないからです。

支払能力が十分ある人でも任意整理することができますし、借金額が小さい場合でも、利息をカットしてもらって借金返済額を減らしたり、支払期間を延ばすことによって借金返済を楽にしたりすることができます。

●期限が到来するのを待つ

借金の支払期限が到来していないので支払不能要件が満たされないケースがあります。

この場合、支払期限が来て、債権者から一括請求が来るようになると支払不能要件を満たします。

また、自分が多額の借金の保証人になっている場合、心配なので自己破産したいことがあります。このようなケースでは、主債務者が今は借金を支払っているので、まだ保証人である自分のところに請求が来ていないということが多いです。

しかし、主債務者が支払いを滞納するまでは、支払不能要件を満たしませんし、自己破産することができません。滞納して、自分のところに一括請求が来たら、その時点で支払不能要件を満たすので、自己破産することができます。

2.免責不許可事由がある場合

自己破産をする方の目的は「免責」です。免責とは、借金返済義務を無くしてもらえることです。

自己破産をしても免責が受けられなければ、借金を0にしてもらうことができません。
つまり、多くの破産者にとって「免責を受けられないケース」というのは「自己破産に失敗するケース」と言えます。

そして、破産するときに「免責不許可事由」があると、免責を受けられなくなります(破産法252条1項各号)。
免責不許可事由とは、その事情があると、裁判所が免責を認めなくなる事情です。

ただし、後から説明する通り「裁量免責」という方法で免責を受けられる方法があるので、諦めなくても済むことが多いです。

免責不許可事由一覧

以下では、法律上以下のような免責不許可事由があります。

① 不当に、財産を減少させた
② 不当に、債務を負担した
③ 偏頗行為(一部の債権者のみに支払うこと)をした
④ 浪費、賭博その他の射幸行為
⑤ 詐術を用いて信用取引をした
⑥ 業務帳簿などを隠した
⑦ 虚偽の債権者名簿を提出した
⑧ 裁判所への説明を拒絶または、虚偽の説明をした
⑨ 管財人業務を妨害した
⑩ 破産申立前、7年以内に免責確定していた、または個人再生でハードシップ免責を受けていた
⑪ 破産法上の義務に違反した

以下で、それぞれに確認していきます。

① 不当に、財産を減少させた

債権者に損害を与える目的で、自己破産前に財産隠しをしたり、財産を不当に安く売却したり、壊したりすると免責不許可事由に該当します。
たとえば、不動産を売却して現金化して大部分を使ってしまった場合などです。

② 不当に、債務を負担した

破産手続の開始を遅らせようとして、わざと不利な条件で借金をしたり、クレジットカードで現金化したりすると、この要件によって免責不許可事由があるとみなされます。

たとえば、自己破産直前にあえてヤミ金から借金をしたり、クレジットカードで新幹線チケットを大量に購入して売却したりした場合などです。

③ 偏頗行為(一部の債権者のみに支払うこと)をした

自己破産をするときには、一部の債権者だけを優遇することは、認められません。

自己破産には「債権者平等の原則」という決まりがあるからです。債権者平等の原則とは、すべての債権者を同じように扱わなければならないという決まりです。

この決まりに違反して、一部の債権者にだけ支払うことを、「偏頗弁済(へんぱべんさい)」と言います。

たとえば、個人からの借金がある場合や、保証人がついている借金がある場合などには、迷惑をかけたくないので、偏頗弁済をしてしまうことが多いです。
また、車のローンがある場合などには、車を守りたいので偏頗弁済してしまうことがあります。

しかし、偏頗弁済が裁判所にバレてしまうと、免責を認めてもらえなくなるので決して行ってはいけません。

④ 浪費、賭博その他の射幸行為

浪費やギャンブルといった「射幸行為」によって著しく大きな借金をしたり、財産を減少させたりすると、免責不許可事由に該当します。

たとえば、不相当に高額な買い物をしたり、収入が少ないのに旅行を繰り返したりした場合、パチンコや競馬、競艇などにはまっていた場合、宝くじを大量に購入していた場合などに問題視されます。

こういった行為があっただけではなく、それらにより「財産が減少した」場合や「著しく大きな借金をした」場合に免責不許可事由があるとみなされます。

⑤ 詐術を用いて信用取引をした

「詐術」というのは、自分の支払能力について相手を騙すことです。つまり、「支払能力がないにもかかわらず、支払いができるかのように見せかけることが詐術です。

「高品質であると嘘をつく」とか「もうかると嘘をつく」などの場合には、「詐術」になりません。

このように、免責不許可事由の「詐術」は一般的な意味とは異なるので、注意が必要です。

そして、信用取引というのは、ローンを組む行為などです。

たとえば、支払いができない状態であるにもかかわらず、ローンで車や絵画、宝石などを購入すると、この要件に該当して免責不許可事由があるとみなされます。

⑥ 業務帳簿などを隠した

事業者が破産手続を進めるときには、業務上の帳簿や会計記録の提出が必要です。

ところが、財産隠しやその他の理由により、債務者がきちんと帳簿等の提出をしないで隠したり処分したり、内容を書き換えてしまったりしてしまうことがあります。

このような行為が後で発覚すると、免責不許可事由があるとみなされます。

⑦ 虚偽の債権者名簿を提出した

自己破産を申し立てるときには、債権者名簿の提出が必要です。

ところが、偏頗弁済をするためや、不当な債務負担行為、詐術による信用取引などを隠すために債権者隠しをする人がいます。

債権者隠しのために故意に虚偽の債権者名簿を提出すると、免責不許可事由があるとみなされます。

ただ、故意ではなく「うっかり忘れていた」場合などには、免責不許可事由には該当しません。

その場合、気づいた時点ですぐに債権者名簿を差し替えたら済みます。これに対し、債権者の存在を思い出したにもかかわらず、あえて差し替えをしなかったら、この要件に該当して免責を受けられなくなる可能性があります。

⑧ 裁判所への説明を拒絶または、虚偽の説明をした

破産手続きを進める際、裁判所からいろいろな説明を求められることがあります。そういた説明を拒絶したり、虚偽の説明をしたりすると免責不許可事由に該当します。

⑨ 管財人の業務を妨害した

管財事件では、破産管財人が選任されて、財産の換価業務と配当業務を進めますが、この管財人の業務を妨害すると、免責不許可事由に該当します。

たとえば、管財人に暴力を振るったり脅迫したりする場合、管財人が不動産を売りにくくするため、不動産に暴力団関係者を居座らせる場合、管財人から破産者に対し、質問や資料の追加などを求められたときにまったく協力をしない場合などには、免責不許可事由があると判断されるおそれがあります。

⑩ 破産申立前、7年以内に免責確定していた、または個人再生でハードシップ免責を受けていた

2回目以降の自己破産の場合には、前回の自己破産で免責が確定してから7年が経過していないと、免責を受けることができません。

また、前回給与所得者等再生をしてその支払いを完済している場合には、給与所得者等再生手続きで再生計画認可決定が確定してから7年間は、自己破産免責が認められません。

さらに、前回個人再生をしたときに、途中で支払いが苦しくなって「ハードシップ免責」という方法で免責を受けたときには、元となる個人再生の再生計画認可決定が確定してから7年間は、自己破産で免責を受けることができません。

ハードシップ免責
個人再生後の支払いを4分の3以上済ませているときにどうしても支払いができなくなった場合に、残金の支払いを免除される制度です。

⑪ 破産法上の義務に違反した

破産者が、破産法上に定められた各種の義務に違反した場合にも、免責不許可事由に該当します。
たとえば、破産管財人に対する説明義務に違反した場合や、重要な財産を開示すべき義務に違反した場合、裁判所や管財人による調査に協力しなかったケースなどにおいては、義務違反があるとみなされて、免責を受けられなくなるおそれがあります。

免責不許可事由がある場合の対処方法

それでは、免責不許可事由がある場合、どうすれば良いのでしょうか?以下で詳しく説明していきます。

●裁量免責をしてもらう

免責不許可事由がある場合には、「裁量免責」という方法で免責を受けることができる可能性が高いです。
裁量免責というのは、免責不許可事由がある場合でも、裁判所が裁量によって免責を認める制度です。

1回目の破産の場合であれば、たいていのケースで裁量免責を認めてもらうことができます。

裁量免責をしてほしい場合には、なぜ免責不許可事由に該当する行為をしてしまったのか、その理由を自分なりによく考えて反省し、二度としないことを裁判所にわかってもらうことが必要です。
そのため、反省文を提出することもありますし、裁判所の免責審尋の際に、裁判官に考えを伝えることもあります。

●個人再生をする

免責不許可事由の程度があまりに重い場合や、2回目の破産で再度1回目と同じ理由の酷い免責不許可事由がある場合などには、裁量免責が認められないケースがあります。

たとえば、1回目にパチンコが原因で借金したのに、2回目も同じようにパチンコで多額の借金をして支払不能となった場合には、裁量免責を認めてもらえない可能性が高いです。

このような理由で裁量免責を受けられなかった場合には、個人再生をすることをおすすめします。

個人再生には免責不許可事由がないので、浪費やギャンブルなどがあっても利用することができるからです。ただ、財産隠しや偏頗弁済をすると、個人再生もできなくなります。

免責不許可事由があって個人再生をするときには、こういった不当な行為はせずに、誠実に手続を進めることが重要です。

●任意整理をする

免責不許可事由があるときに、個人再生も利用できないことがあります。個人再生をするためには、収入要件など、自己破産とは異なる要件が必要だからです。

このように、自己破産も個人再生もできない場合には、任意整理によって解決することができる場合があります。

特に借金額が少なめの場合や、最低限の収入がある場合などに、検討すると良いでしょう。

●時間をおいて再度自己破産をする

免責不許可事由があって免責を認めてもらえなくても、時間をおいて再度自己破産することによって免責してもらえることがあります。

たとえば、前回破産してから7年以内の場合には、7年が経過したら自己破産することができます。

1回目の自己破産で、破産直前に借金したため「不当な借入をした」とか「詐術を用いて信用取引をした」などとされた場合には、何度か返済実績を作ることにより、そういった問題をクリアできることもあります。

1度目に財産隠しや債権者隠し、帳簿隠しや管財人の業務妨害などが問題になったのなら、2回目の破産時には誠実に対応することにより、免責を受けられる可能性があります。

そして、免責を受けるためには、破産法上の義務に違反せず、管財人や裁判所からの調査依頼には誠実に応え、財産は正直に開示することなどが重要です。

3.自己破産が事実上難しい場合

自己破産ができない場合には、「事実上、破産が困難な場合」があります。

これは、法的には自己破産も免責もできるけれども、破産による効果が問題となって、破産することに大きく躊躇してしまうケースです。

具体的に以下で見ていきましょう。

3-1.費用を用意できない

1つ目は、費用を用意できないケースです。

自己破産をするときには、弁護士費用と実費・予納金が必要です。

こういったお金がないと、法律上の障害がなくても自己破産することができません。

特に、予納金の支払いをしないと破産手続き開始決定をしてもらうことができないので、破産を始めることすらできません。

●対処方法

この場合、費用の安い事務所を探すことや、予納金を貯めること、法テラスを利用すること、親などに援助してもらうことなどが有効です。

弁護士事務所の中でも、費用を分割払いさせてくれるところがありますし、法テラスを利用すると、弁護士への費用の支払いは不要となり、法テラスへ月々5,000円ずつくらい償還していけば良いだけになるので、多くの人が費用支払いをできるようになります。

法テラスについては、お金がなくても法テラスを利用して安く自己破産する方法でご紹介しています。そちらも合わせてご覧ください。

高額な管財予納金(20万円程度)についても、弁護士に自己破産に着手してもらって債権者への支払いが止まったら、半年くらいしたら貯められることが多いです。

また、近くに援助してくれる人がいたら、お金の援助をしてもらうことができます。

このように、費用を安く済ませる方法や援助してもらうという方法もあるので、費用を用意できないからと言って、自己破産を諦める必要は全くありません。

3-2.守りたい財産がある

2つ目は、どうしても守りたい財産がある場合です。

自己破産をすると、生活に必要な最低限の財産以外は、破産者の手元からなくなってしまいます。そこで、親から相続した不動産や思い出の品(高価品)がある場合、子どものための学資保険を解約したくない場合などには、自己破産することを大きく躊躇します。

●対処方法

この場合、個人再生や任意整理が有効です。これらの手続きでは、債務者の財産がなくなることがないためです。

ただ、個人再生の場合、持っている財産の分は債権者に支払いをしなければならないので、財産があると借金を減らすことが難しくなることがあります。

そこで、高額な財産がある場合には、任意整理をすると良いでしょう。

ただ、個人再生や任意整理では解決ができないほど大きな借金がある場合には、最終的に財産を諦めることも必要なケースがあります。

3-3.保証人に迷惑をかけたくない

保証人がいる場合に自己破産をすると、債権者は保証人に対して借金返済を請求するため、大きな迷惑をかけることになってしまいます。
また、奨学金借入などの場合には、保証人になっている親に自己破産を知られたくないことがあります。

このように、保証人に迷惑をかけたくないとか、秘密にしたいと言う場合には、事実上自己破産が難しくなってしまいます。

●対処方法

この場合、まずは任意整理で解決できないか検討しましょう。

任意整理なら、対象にする債権者を選べるので、保証人がついている借金を対象から外すことができるためです。

そうすれば、債権者が保証人に請求をすることもありませんし、保証人に債務整理を知られることもありません。

ただ、借金額が大きかったり収入がなかったりすると、任意整理では解決できない場合があります。その場合には、保証人に迷惑をかけないのは諦めて、保証人とよく話し合い今後の対応方法をよく検討しておくことが重要です。

保証人が債務の引継をするのか、保証人も一緒に債務整理をするのかなどを相談しましょう。

3-3.資格制限を受けてしまう

自己破産をすると、破産手続き開始決定時から免責決定が確定するまでの間「資格制限」を受けます。

資格制限とは一定の職業につけなくなったり、一定の資格を認められなくなったりすることです。

資格制限される職業についている場合、自己破産すると一時的に仕事ができなくなってしまうおそれがあります。
たとえば、弁護士や司法書士、税理士などの士業や宅建業者、警備員や旅行業者、貸金業者や質屋などは、制限を受ける職業です。

そこで、こうした職業の方は仕事ができなくなるおそれがあることから、自己破産することを大きく躊躇してしまいます。

●対処方法

どうしても資格制限を受けたくなければ、個人再生や任意整理をする方法が有効です。これらの手続きには、職業や資格の制限がないためです。

ただ、収入が無い場合や借金が大きすぎるなどで、どうしても他の手続きでは解決できないこともあります。そういった場合には、資格制限を受けることになっても自己破産することをお勧めします。

資格制限は、3ヶ月~半年くらいの一時的な制限ですし、制限を受けても資格がなくなるわけではないため、免責決定が確定すると、また元の資格を活かして同じ仕事ができるようになることがほとんどだからです。

一時の資格制限をおそれるために、借金生活を続けるのは得策ではありません。

まとめ

今回は、自己破産ができないケースについて解説しました。

自己破産できないのは、支払不能ではないケース、免責不許可事由があるケース、費用を用意できないケース、守りたい財産があるケースなど、さまざまです。

ただ、どのようなケースでも、対処方法としてとりうる手段があるものです。自分では良い知恵が浮かばなくても、専門家に相談をすると、適切なアドバイスを受けられて、借金問題を解決することができます。

これから自己破産しようと思っている方は、「自己破産できない」と思い込む必要はないので、まずは債務整理に強い弁護士に相談をしてみると良いでしょう。

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