債務整理をしたい方

個人再生が不認可となってしまうケースと対処法について

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個人再生をしたら、誰でも借金を大幅に減額してもらえると思っていませんか?

確かにそれは正しいのですが、個人再生を申し立てたからと言って、必ずしも借金の減額が受けられるとは限りません。

ときには、再生計画案が不認可になってしまい、借金の減額が認められないケースもあります。

そもそも「再生計画案」とはどのようなもので、どういった場合に不認可になるのでしょうか?

今回は、個人再生が不認可になるケースと、そうならないための対処方法をご紹介します。

1.個人再生の目的は「再生計画の認可決定」

「個人再生をしたら、借金を大きく減らせるし、家も守ることができる」

これから個人再生をしたい方は、そういったイメージを持っていることが多いのではないでしょうか?

しかし、個人再生をしても、「再生計画案」が不認可になったら、借金を減額してもらえません。

「再生計画案」とは、借金を減額することを前提に、その減額された借金を返済していくための計画のことです。

個人再生の終盤で、債務者が再生計画案を裁判所に提出します。そして、裁判所は再生計画案を認めるか、認めないかを判断します。

再生計画案を認めてもらうことができたら、再生計画の内容が有効となり、借金が減額されて、その後は減額された借金を返済していけば良いことになります。

このように、再生計画案を認めてもらえることを「再生計画の認可決定」と言います。これが、個人再生手続きの最終目標と考えてもかまいません。

反対に、再生計画を認めてもらえなかった場合には、借金は減額されず、そのまま残ってしまいます。このことを「再生計画の不認可」と言います。

再生計画案が不認可になると、借金が減額されず、個人再生は失敗に終わります。

個人再生を成功させるためには、必ず再生計画の認可決定を受けなければなりません。

言い方を変えると「不認可は絶対に避ける必要がある」ということです。

2.不認可になってしまったらどうなるのか?

個人再生で再生計画案が不認可になると、どのようなことが起こるのでしょうか?

再生計画案が不認可になるのは、個人再生の終盤の場面です。ということは、不認可になるまでの間は、弁護士や裁判所が間に入るために、債権者からの督促や連絡は止まっている状態になっています。

しかし、不認可になると、借金が減額されないことが決まってしまいますし、裁判所の手続きも終了してしまいます。

そうなると、債権者が取り立てや督促を遠慮する必要がなくなるのです。

債権者は、弁護士宛に「これからどうするのか?」「借金を返すのか?別の債務整理をするのか?」などと連絡をしてきます。

これ以上債務整理を進めることができないということで、弁護士まで辞任してしまったら、今度は債権者の矛先は債務者本人に及びます。

多くの債権者から郵便や電話で矢のような督促が来て、債務者は窮地に追い込まれます。

もちろん、家族には借金のことを知られてしまいますし、心配や迷惑をかけることになるでしょう。

放置していると、債権者から裁判を起こされて、財産や給料などを差し押さえられてしまうおそれもあります。住宅ローンを返済できなくなったら、家も失われます。

このように、個人再生が不認可になると、非常にリスクが高いのです。個人再生をするなら、何としても不認可を避けなければなりません。

3.個人再生が不認可になる場合

それでは、実際に個人再生が不認可になるのは、どのようなケースなのでしょうか?

不認可事由は民事再生法という法律によって、定められています。以下のようなケースで不認可になるので、順番に確認していきましょう。

3-1.書類や手続きの不備があって補正できないとき

個人再生は法律の規定に違反していて、その補正が「できない」ときに不認可になります。

たとえば、必要な書類に必要事項を記載していないとき、必要な書類を提出していないとき、期限を守らないときなどです。

ただ、どのような不備があっても不認可になるということではありません。多少の不備があっても、補正ができるなら不認可事由にはならないのです。

不認可になるのは、不備が補正不可能な場合のみです。手続きを弁護士に任せていたら、この要件によって個人再生が不認可になることは、まずありません。

3-2.返済総額が最低弁済額に達していない

個人再生をすると借金を減額してもらえるのですが、どこまででも減額してもらえるわけではありません。ケースごとに「最低弁済額最低限返済が必要な金額)」があります

再生計画を立てるときには、自分のケースにおける最低弁済額を計算し、最低でもそれ以上のお金は返済する内容にしなければなりません。

ところが、再生計画で、最低弁済額を下回る金額の返済案しか出せない場合には、その計画案は不認可となってしまいます。

このような間違いも、弁護士に手続を依頼していたら、ほとんどあり得ないことです。

3-3.再生計画の遂行が難しい場合

最低弁済額をきちんと計算して再生計画案を提出しても、その計画の実行が難しい場合があります。

典型的なのは、収入が返済額に足りないケースです。

収入に比べて月々の返済額が余りに大きければ、支払っていくことはできません。そのような計画案を認めても、無意味です。そこで、再生計画案が不認可になってしまいます。

3-4.不正な方法で再生計画案を立てた

不正な方法とは、たとえば財産隠しをして再生計画案を立てたケースなどです。

個人再生では、財産を持っていてもなくなることはないのですが、持っている財産の分については最低限支払をしなければならない、と定められています。このことを、「精算価値保障原則」と言います。そこで、たくさんの財産を持っている人は、それだけ多くの借金を支払わなければならないのです。

しかし、借金を大きく減らしたい人は、自分の財産を少なく見せかけて個人再生の再生計画を立てようとすることがあります。具体的には、財産隠しをしたり、自分の財産を名義だけ他人名義にしたりします。

このような行為がバレると、「不正な方法」で再生計画案を立てたと判断されて、再生計画案が不認可になってしまいます。

3-5.精算価値保障原則を守っていない

個人再生では、債務者が持っている財産の分については、必ず支払をしなければならないという精算価値保障原則があります。

これがないと、債務者は高額な財産を所持したまま借金だけを大きく減額できるということになり、債権者にとって不利益が大きすぎるからです。もしそのようなことが認められるなら、債務者を破産させて財産を全て配当させた方が良い、ということになってしまいます。

そのため、精算価値保障原則は、必ず守らなければならない重大な決まりです。

それにもかかわらず、精算価値保障原則を無視した低額な再生計画案を提出すると、不認可になってしまいます。

ただ、計算間違いで精算価値保障原則以下の再生計画案を提出してしまったとしても、直ちに不認可になるというものではなく、裁判所からの指示に従って補正をしたら、認可してもらうことは可能です。

また、このような間違いは、弁護士に手続を依頼していたら起こることはありません。

3-6.借金総額が5000万円を上回っている

個人再生の限度額は5000万円です。これは、住宅資金特別条項を利用する場合の住宅ローンを除いた金額です。

たとえば、住宅ローンが4500万円、サラ金や銀行カードローンなどの借金が1000万円ある場合、見かけの借金は5500万円です。しかし、住宅資金特別条項を利用するなら、住宅ローンは借金に入れなくて良いので、借金総額を残り500万円として計算できます。借金総額は5000万円以下なので、不認可事由には該当しません。

これに対し、住宅資金特別条項を利用せず、全額を個人再生の減額対象とするなら、借金総額が5500万円になってしまいます。

この場合、借金総額が5000万円を超えるので、再生計画を認可してもらうことはできません。

3-7.財産隠し、財産の毀損をした

個人再生では、債務者がもっている財産の分は最低限支払をしなければならないという決まりがあるため、債務者の財産の評価は非常に重要です。

そのため、債務者が財産隠しをすると再生計画の不認可事由となります。

また、財産を減らすため、故意に財産を毀損して債権者に不利益を与えたケースでも、不認可になる可能性があります。

このような場合、単に再生計画が不認可になるだけではなく、詐欺再生罪という犯罪が成立してしまうおそれもあります。

詐欺再生罪の法定刑は、10年以下の懲役または1000万円以下の罰金刑となっており、非常に重いです。個人再生をするときには、財産隠しは絶対にしてはいけません。

3-8.特定の債権者にだけ返済した

個人再生では、すべての債権者を平等に扱わなければならないという原則が働きます。このことを、債権者平等の原則と言います。

債権者平等の原則がある以上、特定の債権者のみに返済をしたり、特定の債権者を外して個人再生を申し立てたりすることは許されません。

このように、特定の債権者にのみ返済をすることを、「偏頗弁済(へんぱべんさい)」と言います。

しかし、保証人がついている借金や、個人的に付き合いのある人などからの借金については、特別扱いをして返済をしてしまう人もいます。

このような偏頗弁済があると、偏頗弁済をした金額を上乗せして、再生計画を立てないといけません。

たとえば、こっそり個人に50万円返済した場合には、その50万円を上乗せした返済額を設定する必要があるのです。

このルールに従わず、偏頗弁済分の上乗せをせずに再生計画を立てた場合には、その再生計画は不認可になります。

3-9.将来にわたって継続的な収入を得る見込みがない

個人再生をすると、手続き後に原則3年間、継続的に返済を続けていかなければなりません。そこで、その支払いをするための継続的な収入が必要となります。

将来にわたって継続的な収入が見込めない場合には、個人再生の計画を認可しても意味が無いので、再生計画は不認可となってしまいます。

たとえば、個人再生の申立時には仕事をしていたけれども、手続き中に失業した場合や、減給減収があった場合などには収入要件を満たさないと判断されてしまうおそれがあるので注意が必要です。

3-10.住宅資金特別条項を利用する場合で土地利用権や自宅を失うおそれがある

個人再生の中でも、「住宅資金特別条項」を利用する際の不認可事由があります。

それは、住宅の基礎となっている土地利用権(借地権等)や自宅を失う可能性があることです。

「住宅資金特別条項」とは、住宅ローンの支払いは残したまま、その他の借金だけを減額してもらえる特則のことです。

住宅ローンがあるけれども、他にサラ金などの借金があり、家を失いたくない人がよく利用する方法です。

ただ、地代滞納により、家の土地利用権がなくなってしまったら、そもそも家を維持することができないので、住宅資金特別条項を利用する意味が無くなってしまいます。

そこで、家の土地を利用できなくなる可能性がある場合には、個人再生が不認可になります。

住宅資金特別条項を使うと、家を守ることができますが、土地を使うことができなくなったらそもそも家を維持することが不可能です。

たとえば、土地を借りてその上に家を建てて住んでいるときに、土地賃貸人から追い出さそうになっているケースや、税金を滞納して土地の差押えに遭っている場合などには、この要件により、再生計画案が不認可になるおそれがあります。

また、もう1つ注意すべき事項として、自宅に、住宅ローン以外の借金を担保するための抵当権等が設定されている場合は、住宅資金特別条項の不認可事由に該当するということです。

住宅ローン以外の借金(サラ金など)の抵当権が家に設定されていると、せっかく再生計画で住宅資金特別条項を定めて家を残しても、後から抵当権の実行により自宅を失う恐れがあるため、不認可になります。

3-11.給与所得者等再生で、可処分所得の要件を満たさない

個人再生の手続きには、「小規模個人再生」の手続きと「給与所得者等再生」の手続きがあります。

給与所得者等再生は、公務員やサラリーマンなどの給与所得者のみが利用することのできる個人再生の方法です。

再生計画案を認可してもらうのに、債権者の意見を聞く必要がないので、債権者の中に、個人再生に反対している業者がいる場合などに利用します。

その他の場合には、サラリーマンなどの給与所得者でも小規模個人再生を利用することが多いです。

この2つを比べると、給与所得者等再生の方が、借金の支払額が大きくなってしまうことが多いです。

「小規模個人再生」の場合には、法律上で定められた「最低弁済額」と、債務者の所有している「財産の総額(精算価値)」を比較して、2つのうち大きい方の金額が減額後の借金の総支払額となります。

これに対し給与所得者等再生」の場合には、上記の2つに足して「2年分の可処分所得」以上の支払をしなければならないという決まりが適用されます。

可処分所得というのは、最低限の生活費を除いた金額ですが、これを具体的に計算していくと、最低弁済額や精算価値よりも高額になることが多いのです。

たとえば、同じサラリーマンが個人再生をするとき、小規模個人再生であれば借金が100万円になるケースでも、給与所得者等再生にすると150万円や180万円などになってしまう可能性もあります。

しかし、給与所得者等再生を選んだ以上、可処分所得の2年分以上の支払をする内容の再生計画案を作成する必要があります。

支払ができないからといって、再生計画案の内容が、可処分所得要件を無視して低額なものとなっていると、再生計画案は不認可になってしまいます。

給与所得者等再生を選択したからには、たとえ返済額が高額になったとしても、きちんと可処分所得要件を満たす内容の再生計画案を立案することが必要です。

4.個人再生手続きが廃止される場合

個人再生の不認可事由は上記の通りなのですが、個人再生が失敗する原因は「不認可」だけではありません。

個人再生手続きが、途中で「廃止」される場合にも、同じように個人再生は失敗してしまいます。

廃止とは、個人再生の手続きが途中で終わってしまうことです。途中で終わるのですから、当然再生計画が認可されることもなく、借金の減額は認めてもらうことができません。

そこで、個人再生をするときには、「不認可」と同じくらい、「廃止」にならないようにも注意しなければならないのです。

なお、ネット上などでは、不認可と廃止を特に区別せずに、まとめて「不認可」としているものがありますが、厳密には不認可と廃止は異なる手続きです。

ただ、「借金が減額されずに個人再生が失敗する」という効果は同じです。

以下で、どのような場合に個人再生が廃止になるのか、確認していきましょう。

4-1.財産目録に必要な記載をしない

先述したとおり、個人再生では精算価値保障原則があるため債務者の財産内容が非常に重要です。

債務者の財産については、申立時に「財産目録」という表を作成して、裁判所に提出します。

そのため、財産目録には、債務者の財産内容や評価額について、正確な記載をしなければなりません。

ところが、債務者によっては、支払額を下げるため財産目録に必要な記載をしないことがあります。そのようなことをすると、個人再生手続き全体が廃止されてしまい個人再生に失敗します。

4-2.期限内に再生計画案が提出されない

個人再生の手続きが進んでくると、裁判所から再生計画案の提出を指示されます。

その場合、提出期限が定められるので、債務者は、期限内に再生計画案を提出しなければなりません。ここで、再生計画案を期限内に提出できないことが廃止事由と定められています。

そのため、再生計画案を作成するときには、必ず期限を念頭において、そこに間に合うように、早めに作成・提出することが重要です。

なお、個人再生の手続きを弁護士に依頼している場合には、再生計画案を期限内に提出できないということは、ほぼあり得ません。

4-3.小規模個人再生で再生計画案が否決される

3-11でも説明したとおり、個人再生には、「小規模個人再生」という方法と「給与所得者等再生」という方法の2種類があります。

これらのうち、小規模個人再生では、再生計画が認可されるために、債権者の決議を経る必要があります。債務者から再生計画案が提出されると、その内容を各債権者に送付して、意見を募るのです。この決議のことを、書面決議と言います。

異議がある債権者は、裁判所宛に異議を提出します。異議のない債権者は、何もしなくてかまいません。

このとき、過半数の数や債権額の債権者が反対すると、個人再生の手続きは廃止されてしまいます。

重要なのは「人数」と「債権額」の両方が問題になることです。

まず、過半数の人数の債権者が反対したら、再生計画案は認可されず、手続きが廃止されます。

また、反対する債権者が持っている債権額の合計が、総債権額の過半数である場合にも、やはり手続きが廃止されてしまうのです。

わかりやすいように、例を挙げてみてみましょう。

具体的なケースで考えてみよう!

たとえば、7名の債権者がいて、1名が1000万円、残り6名が100万円ずつ、合計7名で1600万円の借金がある債務者がいるとします。

このとき、100万円の債権を持っている債権者が4名反対すると、過半数の債権者(人数)から異議が出たことになります。そこで、再生計画案は認可されずに手続きが廃止されます。

また、1000万円の債権を持っている債権者1名のみが反対した場合には、たとえ他の6名全員が賛成していたとしても、やはり再生計画案が認可されずに手続きが廃止されてしまいます。この場合、総債権額1600万円に比して、1000万円の債権額が半分を超えているためです。

このように、個人再生を成功させるには、債権者の理解を得ておくことが非常に重要です。

特に大口の債権者がいる場合には、その1社の反対により、手続き全体が失敗してしまうおそれがあるので、注意が必要です。

5.不認可になったらどうしたらいいの?

個人再生が不認可になってしまったら、借金が減額されないために債権者から督促が来るので、放っておくわけにはいきません。この場合、どのような対処をとれば良いのかが問題です。

以下で、考えられる対処方法をご紹介します。

5-1.通常の個人再生をする

まずは、再度通常の個人再生をすることが考えられます。

個人再生には、特に回数制限はありません。

そのため、一回失敗したとしても、再度申し立てることは可能ですし、2回目にきちんと要件を満たしていたら、再生計画を認可してもらうこともできます。

ただ、1回目に失敗している以上、何か問題があるはずです。問題点を解消しないままに再度個人再生を申し立てても、結局は同じことになります。

そこで、不認可または廃止後に再度の個人再生を申し立てるときには、1回目の失敗要因を取り除いてから新たに申し立てをすることが必要です。

たとえば、1回目に「収入が足りない」と言われて不認可になった場合には、2回目までに継続して一定以上の収入を得られるようにしておかなければなりません。

1回目のときには再生計画案を期限までに提出しなかったり偏頗弁済を補正しなかったりして再生計画が不認可になった場合などには、2度目の際にきちんと対応すれば、認可を受けられる可能性が高いです。

5-2.給与所得者等再生をする

1回目の個人再生が小規模個人再生の場合には、4-3で説明したように過半数の債権者や過半数の債権額の債権者が再生計画案に反対することによって失敗してしまうケースがあります。

このような場合には、給与所得者等再生を利用することにより、再生計画を認可してもらえる可能性があります。

給与所得者等再生では、再生計画の認可を受けるために、債権者の同意が不要だからです。その他の要件を満たしている限り、再生計画案が認可されます。

ただし、給与所得者等再生を利用できるのは、サラリーマンや公務員などの給与所得者のみです。

そこで、給与所得者が小規模個人再生を利用して、債権者の反対によって個人再生手続きが廃止された場合には、給与所得者等再生を検討してみると良いでしょう。

5-3.小規模個人再生を利用する

前回利用した個人再生が給与所得者等再生であった場合には、小規模個人再生を利用することによって個人再生を成功させることができるケースがあります。

給与所得者等再生では、法律上定められた最低弁済額と精算価値だけではなく、2年分の可処分所得以上の金額の支払いが必要となります。

通常、2年分の可処分所得の金額は、他の2つの要件よりも大きな金額になるため、給与所得者等再生をすると、より大きな金額の借金が残ってしまいます。当然、毎回の支払額も大きくなり、要求される収入の額も大きくなってしまいます。

そこで、給与所得者等再生では、「収入が足りない」「再生計画案を遂行できる可能性がない」と判断されて、不認可になってしまうおそれが高くなります。

小規模個人再生を利用すると、可処分所得の要件がなくなるので、借金の支払額が減る可能性が高くなります。

すると、同じ収入でも、「足りない」とか「再生計画案を遂行できない」と言われることがなく、再生計画を認可してもらいやすいのです。

1回目の給与所得者等再生の際に、借金の返済金額が大きくなりすぎて個人再生に失敗したなら、2回目は小規模個人再生を試してみると良いでしょう。

5-4.自己破産する

個人再生に失敗したときに最も言って良いほど効果的な方法が「自己破産」です。

個人再生に失敗した場合、その後に成功させるための条件を揃えるのは、実際には難しいことが多いです。

たとえば、収入が少ないから再生計画の遂行可能性がないとして不認可になった場合、次の手続きまでに都合良く給料の高い就職先が見つかることは少ないでしょう。

また、1回目に失敗してから2回目に手続きするまでの間、債権者が督促を待ってくれるわけではありません。早期に手続きをしないと、督促が続いて裁判されてしまうおそれもあるのです。

ここで、自己破産であれば、何の用意をする必要もなく、すぐに申し立てができます。

個人再生と自己破産はまったく要件が異なるため、個人再生が不認可になっても自己破産であれば免責してもらえる可能性が非常に高いです。

たとえば、自己破産であれば収入が0でも利用できますし、借金額が5000万円を超えていても手続きできます。

自己破産は、債務整理の最後の砦のような位置づけの手続きです。

他のあらゆる債務整理方法を使っても解決できない場合であっても、自己破産をしたら解決できることが多いので、覚えておくと良いでしょう。

自己破産については【永久保存版】3ヶ月で借金0!絶対に知っておきたい自己破産完全マニュアルに詳しく紹介していますので参考にしてみてください。

6.不認可にならないための対処方法

せっかく個人再生をするなら、不認可になりたくはないものです。以下では、不認可にならないための対処方法をご紹介していきます。

6-1.手続きを弁護士に依頼する

個人再生で不認可や廃止にならないためには、手続きを弁護士に依頼することが必須です。

弁護士が就いてくれていると、たいていの不認可・廃止自由を避けることができるためです。

たとえば、法律違反や書類不備などは起こらないでしょうし、起こってもすぐに補正できるので問題になりません。

最低弁済額や精算価値、可処分所得要件などの計算間違いも起こしません。

また、ケースに応じて適切な手続きを選択してくれるので、支払ができない人に無理に個人再生をすすめることもありません。結果的に、再生計画は実現可能なものとなります。

債務者が財産隠しや偏頗弁済をしようとしていたら、弁護士が感づいて止めてくれることもあります。また、弁護士が正しく指導をすることで、債務者が不適切な行為をとることも防ぐことができます。

そこで、個人再生を成功させたいなら、必ず弁護士に依頼することをお勧めします。

債務整理に力を入れている弁護士を探して、まずは無料相談から受けてみると良いでしょう。

6-2.実行可能な計画を立てる

個人再生では、再生計画案の実現性が非常に重要です。

きちんと計算をして正しい数値で計画案を作成しても、収入が足りずに実現可能性がないと判断されては、不認可になってしまうだけです。

そこで、再生計画案の立案のときには、実現可能な計画内容とすることが必要です。

計算してみたところ、収入に比して大きすぎる借金が残るならば、そもそも個人再生が適していない可能性があります。

6-3.偏頗弁済をしない

個人再生が不認可になる大きな原因として、債務者による偏頗弁済(特定の債権者にのみ支払をすること)があります。

このようなことをすると、偏頗弁済分が借金返済額に上乗せされるため、総返済額が上がって支払が苦しくなってしまいます。

また、偏頗弁済をしたということで債権者の不信を買い、再生計画の決議に異議を出されるおそれもあります。

そのため、個人再生で不認可や廃止に追い込まれないためには、くれぐれも偏頗弁済はしないことです。

保証人や個人の借入先に迷惑をかけるとしても、個人再生をする以上は仕方がないことと諦めましょう。

6-4.財産隠しをしない

個人再生では、財産隠しをしないことも大切です。

財産隠しをすると、一気に再生計画案が不認可になるおそれが高まります。

バレないから大丈夫だろう、と思っていても、裁判所や弁護士から見るとわかってしまうことも多いです。
また、財産隠しをしようとしていたことを債権者に知られると、やはり不信を買って、再生計画の決議に反対されてしまうおそれがあります。

そこで、個人再生を成功させたいなら、絶対に財産隠しをしてはいけません。

まとめ

今回は、個人再生の再生計画案が不認可になるケースと正しい対処方法について、解説しました。

個人再生では、再生計画案が認可されないと借金が減額されないので、手続きに失敗してしまいます。
再生計画の不認可事由としては、収入が足りない場合、継続的な収入を得られない場合、偏頗弁済をした場合、財産隠しをした場合などがあります。

小規模個人再生では、債権者に再生計画案を否決されると、手続きが廃止されてしまいます。

不認可を避けるためには、まずは債務整理に強い弁護士に手続を依頼すべきです。その上で、弁護士のアドバイスを守りながら、不正は行わずに適切に手続きを進めていけば、失敗するリスクはほとんどありません。

個人再生は裁判所を利用した手続きで、なんとなく気後れしてしまうこともありますが、弁護士が就いていたらおそれる必要はありません。

これから個人再生をしたいと考えている方は、まずは自分の味方になってくれる弁護士探しから始めることをお勧めします。

 

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